日本大百科全書(ニッポニカ) 「燐ウラニル石」の意味・わかりやすい解説
燐ウラニル石
りんうらにるせき
phosphuranylite
ウランの二次鉱物中、比較的ウラン濃度の高い部分で生成されるもの。花崗(かこう)岩質ペグマタイトや熱水性ウラン鉱脈鉱床、あるいはコロラド高原型堆積(たいせき)性ウラン・バナジン鉱床などに産する。日本では福島県石川町で花崗岩質ペグマタイト中に微量を産する。自形はなく、微細な鱗片(りんぺん)状結晶の集合、あるいは土状物質からなる皮膜として産し、ほかのウラン二次鉱物と共存するほか、閃(せん)ウラン鉱などの初生鉱物とも共存することがある。命名は化学成分にちなむ。
[加藤 昭]
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