瑞相寺
ずいそうじ
[現在地名]柳井市大字柳井津 土手
浄土宗。放光山と号し、本尊阿弥陀如来。
「玖珂郡志」によれば、永正元年(一五〇四)法誉祐西が宇治平等院(現京都府宇治市)より西下し、柳井川の河口に寺を開いたのに始まる。その後、慶長年中(一五九六―一六一五)吉川氏が城下町を建設するにあたり、柳井津から商家の一部が城下の錦見(現岩国市)に移住したが、瑞相寺もともに移転した。しかし当地の檀家は承服せず、本尊・脇立の二菩薩を引き取り、新たに瑞相寺を建立した。両瑞相寺では本末について論争が生じたが、吉川広正は本山さえ異議がなければと、知恩院(現京都市東山区)へその趣旨を伝え、両寺とも直末となった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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