環中(読み)かんちゅう

精選版 日本国語大辞典 「環中」の意味・読み・例文・類語

かん‐ちゅうクヮン‥【環中】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「環」は戸の回転軸である枢(とぼそ)をうけるまるい穴。「荘子斉物論」の「枢始得其環中、以応無窮」による語で、枢が環にはまって、扉が自由に動くところから ) 対立矛盾を超越して、あらゆる現象に対応する絶対境。〔荘子‐則陽〕

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普及版 字通 「環中」の読み・字形・画数・意味

【環中】かん(くわん)ちゆう

環の中央の空虚の部分。無窮の変動を可能にする絶対の立場にたとえる。〔荘子、斉物論〕是れも亦た彼なり。彼も亦た是れなり。~彼是(ひし)其の偶(相対)を得る(な)き、之れを樞と謂ふ。樞始めて其の中を得て、以て無窮に應ず。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「環中」の解説

環中 かんちゅう

1790-1859 江戸時代後期の僧。
寛政2年生まれ。周防(すおう)(山口県)の人。臨済(りんざい)宗。須弥山(しゅみせん)宇宙論をとなえて梵暦(ぼんれき)運動をおしすすめた円通の弟子。師の没後,一派をたてる。晩年,京都天竜寺栖松軒の住持となった。安政6年9月18日死去。70歳。俗姓高木。字(あざな)は禅機。号は観雲,無窮子。著作に「紀元暦書」「須弥界四時異同弁」。

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