環視(読み)カンシ

デジタル大辞泉 「環視」の意味・読み・例文・類語

かん‐し〔クワン‐〕【環視】

[名](スル)大勢が周りを取り囲んで見ること。「衆人環視の中」
「家内じゅうのものが寄り集まってこの大きな奇蹟を―した」〈寅彦・子猫〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「環視」の意味・読み・例文・類語

かん‐しクヮン‥【環視・圜視】

  1. 〘 名詞 〙 大勢の者が周囲をぐるりととりまいて見ること。四方八方から見ること。多くの者が注目すること。
    1. [初出の実例]「賊衆環視、不敢迫」(出典日本外史(1827)五)
    2. 「彼方(かなた)一群此方(こなた)に一群土民集り来りて吾等を圜視(クヮンシ)す」(出典:愛弟通信(1894‐95)〈国木田独歩艦上に空しく腕を撫す)
    3. [その他の文献]〔新書‐親疏危乱〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「環視」の読み・字形・画数・意味

【環視】かん(くわん)し

とりまいて見る。また、見まわす。〔元史、方伎、田忠良伝〕~忠良をみて曰く、今一大將を拜して江南を取らしめんとす。が心已に定まる。果して何人ぞやと。忠良、左右し、一人を目して對(こた)へて曰く、是の夫、大事を屬すべしと。

字通「環」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android