新書(読み)しんしょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「新書」の解説

新書
しんしょ

文庫本 (A6判) よりやや大きい小型本通称。 1935年7月にイギリスで,それまでのハードカバー (堅表紙) に対してペンギン叢書という文学中心の安いペーパーバックス (紙表紙本) の叢書が発売されて大成功を収め,37年には教養書や科学書のペリカン叢書も発売された。日本では岩波書店がそれを手本にし,38年 11月「岩波新書」 20点を同時に発行した (当時の定価1冊 50銭) 。そしてこの岩波新書の成功で,新書という言葉も日常語になった。B全判の紙から片面で 40ページ取れる大きさ (B6判では 32ページ) であるため「B40取り」「B40判」ともいわれる。

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精選版 日本国語大辞典「新書」の解説

しん‐しょ【新書】

〘名〙
① 新しく著述・編集された書物。また、新しく出版された書物。
江戸繁昌記(1832‐36)三「則那の新書輩、天日を見るは則見る、但し考証先生に陪し、矜色儒者に侍す」 〔徐鉉‐和清源太保寄湖州潘郎中詩〕

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世界大百科事典 第2版「新書」の解説

しんしょ【新書】

出版形式の一つで,B6判よりやや小型の判型(新書判)のシリーズをいう。新書判の寸法はJIS規格(日本工業規格)外なので一定しないが,173mm×106mmが標準である。新書という名称は,イギリスのペリカン・ブックス(ペンギン・ブックス)にをとり,1938年に岩波書店が創刊した〈岩波新書〉に由来する。〈岩波新書〉は,〈岩波文庫〉をはじめとする文庫が,すでに古典としての声価を確立した作品を収録していたのに対し,斎藤茂吉《万葉秀歌》,三木清《哲学入門》,吉田洋一《零の発見》,吉川幸次郎三好達治《新唐詩選》など,同時代に属する筆者による書下ろしを中心に,〈現代人の現代的教養〉を追求する,いわゆる教養書としての性格を備え,分量も手ごろで廉価なこともあって,学生,知識人を中心に安定した読者を獲得した。

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