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発電器官 はつでんきかんelectric organ

翻訳|electric organ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

発電器官
はつでんきかん
electric organ

電気器官ともいう。シビレエイデンキウナギなどの体の一部分にみられる高電圧の電気を発生する器官。筋肉と神経とがその並び方にきちんとした一定の順序と方向をもち,縦に1列に並んだ筋肉に一方向から神経が入枝する (電気的には陰極となる) と,筋が電気柱といわれる電池の役目をして,神経入枝の反対側が陽極となる。1個の筋はわずかの起電力しかないが,それが直列に多数個並んで,驚くほど大きい電圧をつくることができる。デンキウナギのある種のものでは 600~800Vにも達する。

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世界大百科事典 第2版の解説

はつでんきかん【発電器官 electric organ】

電気魚と総称される一部の魚類にある器官で,電気器官とも呼ばれる。シビレエイでは体盤の左右に,ガンギエイでは尾部の両側に,デンキナマズでは胴部に,モルミルス(アフリカ産の小型淡水魚)の仲間では尾部の両側にそれぞれ発電器官があるが,デンキウナギは体側に3種類の発電器官を1対ずつ備える。ほとんどの発電器官は体側の横紋筋から分化したもので,多数の電気柱によって構成される。各電気柱は電函(でんかん)が同方向に重なってできている。

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大辞林 第三版の解説

はつでんきかん【発電器官】

電気魚(デンキナマズ・シビレウナギ・シビレエイ)にみられる電気を発する器官。電気板が積み重なった電気柱が多数並んだもの。発電器。電気器官。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

発電器官
はつでんきかん

効果器としての働きが放電である器官をいう。電気器官ともいう。電気発生は生体には普通の現象であるが、発電器官をもつ生物は、デンキウナギやシビレエイなど一部の魚類(電気魚)に限られる。発電器官の構成単位は電気板とよばれる多核の小板で、それぞれ結合組織の箱(電函(でんかん))で仕切られている。多数の電函が積み重なってできた電気柱がいくつも並列になって発電器官を構成する。電気板はすべて同じ方向を向いた片面のみが神経支配を受け、伝達物質はアセチルコリンである。放電の機構は、本質的には通常の興奮性細胞と変わらないが、シビレエイなどのように、神経面にのみ生じたシナプス電位が加算されて電位を発するものと、デンキウナギやシビレナマズのように活動電位を発生するものがある。発電魚には、放電が餌(えさ)の捕食や外敵の防御に役だつ強力な発電をするものと、弱い起電力を物体の探知(電場定位)や交信に使っているものがある。発生する電位の大きさは、直列に重なった電気板の数によってほぼ決まり、神経面側がマイナスとなる。電気器官は、ほとんどが筋肉から発生・分化したものであるが、シビレナマズのものは、例外的に皮下腺(せん)を起源とし、電流の方向も逆である。[村上 彰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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