真野古墳群(読み)まのこふんぐん

日本歴史地名大系 「真野古墳群」の解説

真野古墳群
まのこふんぐん

新町しんまち砂丘から素浜そばま砂丘までの真野湾南岸一一キロの海岸段丘部にある二六基の後期横穴式円墳群。佐渡では最大規模で、築造は六―七世紀。このうち大須おおず鼻を中心に背合せなごうから大立おおだつまでの三キロに二二基が集中し保存良好の一〇基が県指定史跡。昭和二二年(一九四七)より三基の発掘を実施。同三六年に二基、同三九年にさわ、同四〇年に計良牧けらまきの四古墳が発掘調査された。


真野古墳群
まのこふんぐん

[現在地名]鹿島町寺内小池

真野川によって形成された河岸段丘上に立地する国指定史跡の古墳群。五世紀後半から築造が開始され、六世紀末まで営まれた有数の古墳で、寺内てらうちに分布する一群をA支群、小池こいけに分布する一群をB支群とよぶ。昭和二二年(一九四七)から同三六年までの間に四回にわたって調査が実施され、これまでに明らかになった古墳はA支群三〇基、B支群二基である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

国指定史跡ガイド 「真野古墳群」の解説

まのこふんぐん【真野古墳群】


福島県南相馬市鹿島区寺内・小池にある古墳時代中・後期の古墳群。福島県浜通りの北部、真野川南岸の台地上に位置する。東北地方における大規模かつ著名な古墳群の一つ。戦前から大規模な古墳群として知られていた。寺内地区に約80基の古墳があり、さらに20基の古墳がそこから西へ約1km離れた小池地区にある。1947年(昭和22)から本格的な発掘調査が行われ、計27基が調査・報告されている。全長約30mの前方後円墳2基と、大型の円墳2基のほかは、多くは、径10m前後の小円墳で構成されている。前方後円墳と円墳多数で構成されるのは、後期の古墳群の地域的な特徴である。1979年(昭和54)、国の史跡に指定された。内部は、礫槨(れきかく)、箱式石棺竪穴(たてあな)式石室などのバリエーションがあり、変化に富んでいる。出土品には、直刀、馬具、玉類が多く、古墳時代後期に属するものが多い。一部に石製の模造品も出土し、中期にさかのぼるものもある。馬具や金銅製双魚佩(そうぎょはい)も出土した。金銅製双魚佩は大陸から渡来するもので、当時は大和朝廷がほぼ独占していたため、この出土品は被葬者朝廷関係の深い有力者であったことを想像させる。JR常磐線鹿島駅から徒歩約20分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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