眼中（読み）ガンチュウ

デジタル大辞泉

がん‐ちゅう【眼中】

１ 目の中。
２ 見える範囲。転じて、意識や関心の及ぶ範囲。「彼の眼中にあるのは出世のことだけだ」
[類語]視野・視界・死角・眼界・眼前・目先

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

がん‐ちゅう【眼中】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 目のなか。また、目のようす。
   1. [初出の実例]「胸上積愁応_レ満_レ百。眼中行涙且_レ成_レ千」(出典：文華秀麗集（818）中・奉和春閨怨〈菅原清公〉)
   2. 「何心なふお染が顔を見て、眼中を見る事有って」(出典：歌舞伎・お染久松色読販（1813）中幕)
   3. [その他の文献]〔白居易‐続古詩・其七〕
3. ② 目にはいるところ。視界。転じて、関心、意識の範囲内。問題とする範囲。
   1. [初出の実例]「水の分流るる処もきっかと目に見ゆるるぞ。さる程に林外の江湖も在_二眼中_一ぞ」(出典：四河入海（１７Ｃ前）二三)
   2. 「既に歴史の眼中に髣髴たるを見るなり」(出典：将来之日本（1886）〈徳富蘇峰〉四)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【眼中】がんちゆう

目のうち。いつも心に思う。唐・杜甫〔短歌行、王郎司直に贈る〕詩　眼高歌して、吾子をむ　眼中の人、吾(われ)老いたり

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出典　平凡社「普及版 字通」