ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石垣栄太郎」の意味・わかりやすい解説
石垣栄太郎
いしがきえいたろう
[没]1958.1.23. 東京
洋画家。 1909年アメリカへ出稼ぎの父に呼ばれて渡米,シアトルで苦学してカリフォルニア州立美術学校に通う。 15年ニューヨークへ出て,アート・スチューデンツ・リーグで画家 J.スローンに師事。また片山潜を中心とするマルクス・レーニン主義研究会に加わった。 25年全米独立美術家協会展にキュビスム風の『鞭うつ』 (京都近代美術館) を出品して認められる。その後思想的傾向を強め,またメキシコ人画家 R.タマヨ,J.オロスコと親交を結び,社会的なテーマに取組んで大衆の怒り,悲しみ,苦悩などを表現。 51年帰国したが病におかされ,ほとんど活動することなく没した。その他の主要作品『二階つきバス』 (1926,東京国立近代美術館) ,『腕』 (29,同) 。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報