世界大百科事典 第2版「社会主義改造」の解説 しゃかいしゅぎかいぞう【社会主義改造 Shè huì zhǔ yì gǎi zào】 現代中国において,1953年提起された過渡期の総路線の課題の一つ。プロレタリア独裁下で生産手段の私有制を社会主義的な公有制に変革することをいう。これには農業,手工業,資本主義商工業の社会主義改造が含まれる。まず農業の社会主義改造について言えば,協同化を通して小農経済を社会主義的集団経済へと改造した。小農経済は分散的で遅れており,生産力が低くて工業化と人民の生活の必要を満たすのに不適当であった。したがって不安定でたえず両極分化にさらされ,自生的に資本主義を発生させる素地をもっていた。 出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報