神保光太郎(読み)ジンボ コウタロウ

20世紀日本人名事典 「神保光太郎」の解説

神保 光太郎
ジンボ コウタロウ

昭和期の詩人,ドイツ文学者 元・日本大学教授。



生年
明治38(1905)年11月29日

没年
平成2(1990)年10月24日

出生地
山形県山形市

学歴〔年〕
京都帝大文学部独文科〔昭和5年〕卒

経歴
高校時代から文学を志し「橇音」「至上律」「詩と散文」「磁場」「麵麭」などに関係し、昭和10年「日本浪漫派」、11年「四季同人となる。14年「鳥」「雪崩」を刊行し、以後「幼年絵帖」「冬の太郎」「南方詩集」「曙光の時」を刊行。戦後も第二次「至上律」などの同人となり、「青の童話」「陳述」などを刊行。ほかに「神保光太郎全詩集」、詩論集「詩の鑑賞と研究」を始め、多くの随筆集や翻訳書がある。昭和24〜50年日本大学教授を務めた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「神保光太郎」の意味・わかりやすい解説

神保光太郎
じんぼこうたろう
(1905―1990)

詩人。山形市に生まれる。京都帝国大学独文科卒業。在学中、大山定一(ていいち)らと知り、また更科源蔵(さらしなげんぞう)、真壁仁(じん)らの『至上律』に参加。その後も『詩と散文』『磁場』『麺麭(パン)』などの詩誌に加わり、1935年(昭和10)『日本浪曼(ろうまん)派』の同人となった。初期のリアリズム的立場から伝統詩を視野に入れたロマンチシズムに傾いていったのがこの時期である。翌年『四季』に加わった。詩集に『鳥』(1939)以下8冊がある。「風のひびき/林の尽きた斜面旅人は迷つてゐる/風の残した白い道」(『青の童話』「道」)。ゲーテ以下ドイツ文学に関する翻訳、エッセイ集や児童詩集などもある。日本大学教授も務めた。

[角田敏郎]

『『神保光太郎全詩集』(1965・審美社)』『秋谷豊著「神保光太郎」(『現代詩鑑賞講座10』所収・1969・角川書店)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「神保光太郎」の解説

神保光太郎 じんぼ-こうたろう

1905-1990 昭和時代の詩人,ドイツ文学者。
明治38年11月29日生まれ。井上良雄らと新散文詩運動をすすめ,のち「日本浪曼派」「四季」同人。戦後,日大教授をつとめ,ドイツ文学の翻訳,詩論を手がけた。平成2年10月24日死去。84歳。山形県出身。京都帝大卒。詩集に「鳥」「青の童話」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「神保光太郎」の解説

神保 光太郎 (じんぼ こうたろう)

生年月日:1905年11月29日
昭和時代の詩人;ドイツ文学者。日本大学教授
1990年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android