精選版 日本国語大辞典 「祟」の意味・読み・例文・類語 たたり【祟】 〘 名詞 〙 ( 動詞「たたる(祟)」の連用形の名詞化 )① 神仏や怨霊(おんりょう)によってこうむるわざわい。[初出の実例]「漢神の祟(タタリニ)依り牛を殺して祭り〈国会図書館本訓釈 祟 タタリニ〉」(出典:日本霊異記(810‐824)中)「テングノ tatarigia(タタリヂャ)」(出典:日葡辞書(1603‐04))② 行為のむくいとして受ける災難。[初出の実例]「親の敵討なれば、公儀より祟(タタリ)もましまさず」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品四七) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「祟」の読み・字形・画数・意味 祟10画 [字音] スイ[字訓] たたり[説文解字] [甲骨文] [金文] [字形] 象形呪霊をもつ獣の形。〔説文〕一上に「のなり」とし、示(神)と出との会意とするが、卜文・金文の字形は毛深い獣の形。〔説文〕(せい)字条三下に「楚の人、吉凶を卜問することを謂ひてと曰ふ。(いう)(手)の祟を持するに從ふ。祟は亦聲なり」とあり、祟は手に持ちうるものである。祟を(う)って、その呪霊によって人を呪詛することを(殺)・といい、・の従うところが呪獣である祟の形。また(さい)字条七下に「塞ぐなり。~讀みて、書(尭典)に曰く、三を(ころ)すのの(ごと)くす」とあり、祟・・・・は、その呪獣を用いる呪儀を示す一系の字である。籀文(ちゆうぶん)は眞(真)に従う形に作り、眞は呪霊のさかんな死者を示す字である。[訓義]1. たたり、たたる。2. わざわい、わざわいを受ける。[古辞書の訓]〔新字鏡〕祟 タタルナリ 〔字鏡集〕祟 タタル・サトシ[声系]〔説文〕に声としてなど四字を収める。[語系]祟siut、tjiat、tsatは声義近く、祟をなす獣を用いる呪儀。sheat、tsyuanも声近く、通用の例がある。[熟語]祟悪▶・祟書▶[下接語]怪祟・解祟・災祟・除祟 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「祟」の意味・わかりやすい解説 祟【たたり】 祟の古義は神意の現れとされるが,記紀の用例からして奈良時代には神の咎(とが)め・神のわざわいの意となったらしい。のち神仏やその神使(つかわしめ),霊地,神木などに対する禁忌を破った行為によって,人が受ける罰やわざわいを意味する。→御霊(ごりょう)信仰 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by