福原麟太郎(読み)フクハラリンタロウ

デジタル大辞泉 「福原麟太郎」の意味・読み・例文・類語

ふくはら‐りんたろう〔‐リンタラウ〕【福原麟太郎】

[1894~1981]英文学者・随筆家広島の生まれ。東京教育大学教授。著「チャールズラム伝」「文学文明」など。

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精選版 日本国語大辞典 「福原麟太郎」の意味・読み・例文・類語

ふくはら‐りんたろう【福原麟太郎】

  1. 英文学者、随筆家。広島県出身。東京教育大学教授。シェークスピアトマス=グレイ、チャールズ=ラムなどの研究にすぐれ、かたわら人生的英知に富んだエッセイを数多く発表。著「チャールズ=ラム伝」「叡智の文学」など。明治二七~昭和五六年(一八九四‐一九八一

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20世紀日本人名事典 「福原麟太郎」の解説

福原 麟太郎
フクハラ リンタロウ

大正・昭和期の英文学者,随筆家 東京教育大学名誉教授。



生年
明治27(1894)年10月23日

没年
昭和56(1981)年1月18日

出生地
広島県沼隈郡神村

学歴〔年〕
東京高等師範学校研究科〔大正9年〕卒,ロンドン大学現代文学科〔昭和5年〕卒

主な受賞名〔年〕
読売文学賞(研究翻訳賞 第12回)〔昭和35年〕「トマス・グレイ研究抄」,日本芸術院賞(第19回)〔昭和37年〕「英文学を基礎とする随筆一般」,読売文学賞(評論伝記賞 第15回)〔昭和38年〕「チャールズ・ラム伝」,NHK放送文化賞〔昭和41年〕,文化功労者〔昭和43年〕,勲二等旭日重光章〔昭和44年〕

経歴
大正10年東京高師助教授となり、昭和4年英国留学を経て、6年東京文理科大学助教授、14年教授、24年東京教育大学文学部長。この間、日本女子大学、立教大学などの教授を兼任し、30年に東京教育大学を定年退官した。定年後、共立女子大学教授、東京教育大学名誉教授。「英文学を基礎とする随筆一般」で37年度日本芸術院賞受賞、39年日本芸術院会員、43年文化功労者に。英文学者としては18世紀の詩人トマス・グレイの研究で知られ、また深い教養とイギリス風ユーモアに根ざした随筆は“戦後日本の良識”といわれた。主な著書に「叡知の文学」「英文学」「英文学の特質」「トマス・グレイ研究抄」「チャールズ・ラム伝」、「われ愚人を愛す」「夏目漱石」のほか、「福原麟太郎著作集」(全12巻)「福原麟太郎随想全集」(全8巻 福武書店)がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「福原麟太郎」の意味・わかりやすい解説

福原麟太郎
ふくはらりんたろう
(1894―1981)

英文学者、随筆家。広島県の生まれ。東京高等師範学校英語科卒業。東京高師、東京文理科大学、東京教育大学、共立女子大学などの教授を務める。また学生時代から『英語青年』に執筆、のちには編集にも携わった。1929年(昭和4)ロンドン大学、ケンブリッジ大学に留学、トマス・グレイを研究、これはのちに『トマス・グレイ抄』(1960、読売文学賞)となって結実する。さらにシェークスピア、ジョンソン、ラムなどにも親しみ、『チャールズ・ラム伝』(1959~63)ではふたたび読売文学賞を受けた。ほかに『叡智(えいち)の文学』(1940)、『英文学の特質』(1954)などや、『われ愚人を愛す』(1952)、『野方閑居の記』(1964)など、味わい深い随筆集もある。64年芸術院会員。

[山中信夫]

『『福原麟太郎著作集』全12巻(1968~69・研究社出版)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「福原麟太郎」の意味・わかりやすい解説

福原麟太郎
ふくはらりんたろう

[生]1894.10.23. 広島,沼隈
[没]1981.1.18. 東京
英文学者,随筆家。芸術院会員。東京高等師範学校で岡倉由三郎に師事。 1919年東京文理科大学教授。『叡智の文学』 (1940) ,『トマス・グレイ研究抄』 (60) ,『チャールズ・ラム伝』 (63) ,『ヂョンソン大博士』 (66~68) などのほか,ラムの流れをくむイギリス的エッセーを日本に移入,『われ愚人を愛す』 (52) などの随筆集がある。著作集 12巻。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「福原麟太郎」の解説

福原麟太郎 ふくはら-りんたろう

1894-1981 大正-昭和時代の英文学者,随筆家。
明治27年10月23日生まれ。昭和14年東京文理大(のち東京教育大)教授。退官後,共立女子大教授。日本英文学会会長。38年芸術院賞,39年芸術院会員,43年文化功労者。昭和56年1月18日死去。86歳。広島県出身。東京高師卒。著作に「トマス・グレイ研究抄」「チャールズ・ラム伝」,随筆集に「われ愚人を愛す」など。

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367日誕生日大事典 「福原麟太郎」の解説

福原 麟太郎 (ふくはら りんたろう)

生年月日:1894年10月23日
大正時代;昭和時代の英文学者;随筆家。東京教育大学教授
1981年没

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