移替(読み)うつりがえ

精選版 日本国語大辞典 「移替」の意味・読み・例文・類語

うつり‐がえ‥がへ【移替】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「うつりかえ」「うつりがい」とも ) 季節のころもがえ。また、その衣類。特に、遊女芸者などは重要な年中行事として、馴染(なじみ)客から新調してもらった。
    1. [初出の実例]「あるいは松の内月見五節句うつりがへ、心あての客人は居候となり」(出典:洒落本・突当富魂短(1781)新宿の遊び)
    2. 「世に栄え富める人々は初霜月の更衣(ウツリカヘ)も何の苦慮(くるしみ)なく」(出典五重塔(1891‐92)〈幸田露伴〉三)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「移替」の意味・わかりやすい解説

移替
うつしかえ

異なる所管の間での金額の移動をいう財政用語。歳出予算継続費は所管省別のもとで組織別,項 (目的) 別に区分されて議決され,同一の所管内では「項」と「項」の間で移用が行われるが,年度途中に行政組織が変更されて新しい組織がつくられる場合,年度当初には組織が確定していないから予算に計上できない。そこでこの新設を予定される組織の経費既存特定の省や組織に計上しておき,新しい組織が発足したときにこれを移替えて執行しようとするもの (財政法 22条6号) 。移替の範囲は予算総則において,あらかじめ国会の議決を得ておかなければならない。

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