デジタル大辞泉
「稚児髷」の意味・読み・例文・類語
ちご‐まげ【稚児×髷】
少女の髪形の一。頭上で振り分けた髪を左右に高く輪にして結ぶもの。もと公家や寺などの稚児が結っていたのがのちに一般化した。江戸後期の京坂では、髷を大きくふくらませ、中央を布でおさえた形が流行した。ちごわげ。ちごわ。
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ちご‐わげ【稚児髷】
- 〘 名詞 〙
- ① 少年・少女の結ぶ髷(まげ)の一種。髻(もとどり)を二分して、輪を左右に作るもの。もと元服以前の公達(きんだち)や寺の稚児が結った。ちごまげ。ちごわ。からこまげ。
- [初出の実例]「うら盆になれば、をのこ童は山寺の御児
(チゴワケ)、折から摂待の茶筅髪に結ひなし」(出典:狂歌・古今夷曲集(1666)序)
- ② 若い女性の髷の一種。①が一般化したもの。頭上に高く左右に分けた輪形を作る。ちごまげ。ちごわ。〔随筆・守貞漫稿(1838‐54)〕
稚児髷②〈吾妻余波〉
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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稚児髷【ちごまげ】
江戸初期から,おもに公卿の男児が結った髪形。頭上に眼鏡のような輪を二つ作り,根を元結で結んだもの。女性にもこの名の髪形があり,おもに関西で流行した。また明治時代,上流家庭の少女が結った二つ輪の髷に幅の広い丈長(たけなが)(元結の一種)を巻いた髪形を御稚児または稚児輪と呼んだ。
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世界大百科事典(旧版)内の稚児髷の言及
【髪形】より
…冠下の髻は貴族階級や医者,学者などが結ったものであるが,中世では一般庶民にいたるまで男子は烏帽子を常用するようになって,元結の部分を少なく巻いて髪先を多く出す烏帽子下の髻が結われた。長い髪を頭上や後頭部に束ねた束髪は雑兵など身分の低い者にみられ,唐輪は後世の稚児髷のような髪形で,鎌倉時代ごろから武家の若党や稚児などが結った。また鎌倉時代からは,額から頭頂にかけて髪を円く剃りあげる[月代](さかやき)の風習も武家の間で広まった。…
※「稚児髷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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