稿(読み)コウ

デジタル大辞泉 「稿」の意味・読み・例文・類語

こう【稿】[漢字項目]

常用漢字] [音]コウカウ)(呉)(漢) [訓]わら
文章下書き。「稿料遺稿起稿寄稿玉稿原稿拙稿草稿脱稿投稿
[補説]「稾」は異体字

こう〔カウ〕【稿】

詩や文章などの下書き。原稿。「稿を起こす」「稿を脱する」
[類語]原稿下書き草案草稿文案歌稿下図画稿

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精選版 日本国語大辞典 「稿」の意味・読み・例文・類語

こうカウ【稿・藁】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 詩文などをつくる際の下書き。まとめつつある文章。草稿。原稿。
    1. [初出の実例]「筆を耕(たがやし)て竟(つひ)に此稿(カウ)成ぬ」(出典滑稽本浮世床(1813‐23)二)
    2. [その他の文献]〔北史‐李公緒伝〕
  3. 稲、麦などの茎。わら。

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普及版 字通 「稿」の読み・字形・画数・意味

稿
常用漢字 15画

(異体字)稾
15画

[字音] コウ(カウ)
[字訓] わら・したがき

[説文解字]

[字形] 形声
声符は高(こう)。高は屍骨の象。白く滑らかなものの意がある。〔説文〕七上に稾を正形とし、「稈なり」とあり、前条の稈に「禾(くわけい)なり」という。麦稈などの枯槁して光沢のあるものを稾という。走り書きのものを稿・草稿というのは、下書きに粗悪な紙を用いるからであろう。いま常用字に稿を用いるが、「わら、やがら」の意には、稾の字を用いるのがよい。

[訓義]
1. わら、禾の茎、麦稈。
2. やがら。
3. したがき、原稿。
4. 犒と通じ、ねぎらう。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕稾 ワラ

[熟語]
稿案・稾・稾街稾蓋・稾・稿史・稿紙・稾車稾舎・稿書・稾人・稾税稾薦・稿草稾葬稾砧稾椹稿定・稿本稾秣
[下接語]
遺稿・歌稿・画稿・改稿・起稿・寄稿・玉稿・原稿・稾・詩稿・手稿・詔稿・属稿・薪稾・芻稾・席稾・拙稿・稾・奏稿・草稿・続稿・脱稿・断稿・底稿・投稿・秘稿・服稾・焚稾・留稿・類稿

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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