空間芸術(読み)クウカンゲイジュツ

デジタル大辞泉 「空間芸術」の意味・読み・例文・類語

くうかん‐げいじゅつ【空間芸術】

物質的材料を用いて空間に構成される芸術絵画彫刻建築など。造形芸術。→時間芸術

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精選版 日本国語大辞典 「空間芸術」の意味・読み・例文・類語

くうかん‐げいじゅつ【空間芸術】

  1. 〘 名詞 〙 芸術の分類一つ。芸術の分野うち、その形式作品が、平面的あるいは立体的な空間の広がりによって秩序づけられて、人間感覚に訴えるもの。二次元的なものに絵画、平面装飾、三次元的なものに建築、彫刻が含まれる。⇔時間芸術。〔音引正解近代新用語辞典(1928)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「空間芸術」の意味・わかりやすい解説

空間芸術
くうかんげいじゅつ
Raumkunst; Spatial arts

空間を表現の場とする芸術。建築,彫刻,絵画,工芸など。芸術一般を,その表象が時間的継起の形式をとるか,空間的並置の形式をとるかによって,時間芸術と空間芸術に大別する。前者文学,音楽,演劇を含み,ミューズ的 (詩的) 芸術と一致するのに対し,後者は絵画,彫刻,建築などを含み造形芸術と一致する。空間意識は視覚,触覚,運動感覚と対応し,視空間,触空間,運動空間を形成するが,これらの空間意識は,芸術において独立的に現れることはない。空間芸術に相当するドイツ語 Raumkunstは,建築の内部装飾をさす場合がある。

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世界大百科事典(旧版)内の空間芸術の言及

【芸術】より

…それだけに統一的な説明をもとめて,古来諸芸術の体系的な分類もくり返されてきた。感覚を分類原理として〈視覚芸術〉と〈聴覚芸術〉に分けたり,類型学の立場から〈自由芸術〉と〈応用芸術〉,〈空間芸術〉と〈時間芸術〉,〈事物的芸術〉と〈非事物的芸術〉に分けるなどである。だが数々の理由から当然とはいえ,決定的な分類が立って芸術理解を指導するわけではない。…

※「空間芸術」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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