デジタル大辞泉
「糞石」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ふん‐せき【糞石】
- 〘 名詞 〙
- ① 腸内に形成された結石。主として虫垂内に見出されるもので、虫垂炎の結果または虫垂の屈折によって生じる。腸石。
- ② 生物の排泄物が化石となったもの。〔英和和英地学字彙(1914)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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糞石
ふんせき
coprolite
哺乳類,爬虫類,魚類などの糞の石化したもの。大昔の動物の糞が残って化石となったものを含む。普通は紐状あるいは分離した球状のものが多い。糞の内容として,食べた他の生物の遺物が不消化物で含まれるので,食性を推定したり,肛門の概略の形を知ったりすることができる。たとえば,北アメリカのデボン紀の魚の糞石中に硬鱗魚の鱗が発見された。糞石はほとんどの場合リン酸カルシウムから成る。イギリスのジュラ系の泥質岩や白亜系の緑色砂岩に多産するリン分に富むノジュール (団塊) は糞石ではないかといわれる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の糞石の言及
【結石】より
…血清カルシウム値が上昇する疾患などでは,尿中のカルシウム量も増加し,結石が生じやすくなる。胆石や腎結石のほかに,唾液腺にできる[唾石],膵臓の導管にできる膵石([膵石症]),扁桃腺にできる扁桃石,腸の中で糞便といっしょにできる腸結石(糞石fecalith),および膀胱や前立腺にできる膀胱結石,前立腺結石などがまれにみられる。【長島 和郎】。…
【糞】より
…さらに近年では,糞の数から個体数を調査するという試みがニホンカモシカなどで実際に行われている。 なお,先史時代の遺跡などから,糞石(コプロライトcoprolite)と呼ばれる人や動物の糞の化石が出土することがある。糞石の分析によって,当時の食生活や動植物の分布の復元が試みられている。…
※「糞石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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