絵系図(読み)えけいず

  • えけいず ヱケイヅ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

歴代の肖像画を連ねた系図。中世から近世にかけて主として作られた。若狭国鎮守一二宮の祢宜歴代の「似絵」が描かれている『若狭国鎮守神人絵系図』や,師弟血脈 (けちみゃく) を示す仏光寺『寺絵系図』,中世から現代まで作られ続けている光明寺の『門徒絵系図』などがある。古絵図などとともに,絵画資料として注目されている。御物として宮内庁に保管されている『天子摂関御影』 (南北朝時代成立) や徳川美術館蔵の『天皇摂関御影』 (鎌倉時代末期) も同類である。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 浄土真宗の一派で用いた絵図。阿彌陀如来の名号「南無不可思議光如来」を中心に、祖師先徳等の像、また、一般信者の姿もえがいて相承の系譜を示したもの。光明本尊と名帳の影響を受けたもので、覚如はこれを邪義としたが、仏光寺系では長く用いられた。
※改邪鈔(1337頃)「絵系図と号して、おなじく自義をたつる条、謂なき事」

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世界大百科事典内の絵系図の言及

【仏光寺】より

…ここを拠点に了源は布教に尽力し信者の組織化につとめ,当時農民の地縁的自治組織であった惣(そう)を真宗門徒の組織に導入して念仏者の惣を結成し,衆議に基づく教団の運営を図った。1335年(建武2)了源は伊賀国七里峠で賊により殺害されたため,その子源鸞,妻了明尼があとを継ぎ,了源が用いた光明本尊および本派独自の名帳(みようちよう)・絵系図を駆使して布教につとめ,近畿,中国,四国の各地に広く門徒を得た。名帳は系譜の形で法脈師弟の関係を示したものであり,絵系図は名帳の人名に肖像画を加えたものである。…

※「絵系図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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