相承(読み)ソウショウ

デジタル大辞泉 「相承」の意味・読み・例文・類語

そう‐しょう〔サウ‐〕【相承】

[名](スル)《「そうじょう」とも》弟子が師から、子が親から、学問技芸・法などを次々に受け継ぐこと。「師資相承」「父子相承
[類語]相続継承承継踏襲後継世襲受け継ぐ引き継ぐ

そう‐じょう〔サウ‐〕【相承】

[名](スル)そうしょう(相承)

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精選版 日本国語大辞典 「相承」の意味・読み・例文・類語

そう‐しょうサウ‥【相承】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「そうじょう」 ) 次々に受け継いでゆくこと。弟子が師から、子が親から学問、法、技芸などを受け継ぐこと。
    1. [初出の実例]「相承 サウジョウ」(出典:色葉字類抄(1177‐81))
    2. 「年来御心中に秘せられたりし一心三観の血脉相承(サウジョウ)をさづけらる」(出典:高野本平家(13C前)二)
    3. [その他の文献]〔易経‐帰妹卦〕

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改訂新版 世界大百科事典 「相承」の意味・わかりやすい解説

相承 (そうじょう)
xiāng chéng

仏教の用語。弟子が師より正法をうけ,さらにこれを後につづく弟子に伝えること。相互に継承する意。師資相承ともいう。仏陀の滅後,特定の弟子に教法や戒律を伝えたのに始まり,中国で宗派が成立すると,各派それぞれに列祖の相承を説くようになる。天台の金口,今師,九師の三種相承は,その代表であり,経典によらない禅は,西天二十八祖と唐土の六祖を立て,相承の物証として,衣や鉢の伝授を主張するが,別に真理の言葉としての伝法偈や,正法眼蔵の相承を説いて,伝灯,血脈,または逓代伝法とよぶ。いずれも,秘伝を重んじ,師の印可を第一とするとともに,これを証する印可状の製作を伴うに至る。日本でも,真言密教に相承譜があり,天台に内証仏法相承血脈があり,道元に嗣書があり,浄土真宗に七祖相承があり,日蓮宗に内外二種曼荼羅の相承があり,さらに,そうした師資相承は,仏教に限らず,神道儒学,文学,芸能,工芸の諸家に拡大し,一種の特許制度の意を含んで,免状,許状が発行される。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「相承」の意味・わかりやすい解説

相承
そうじょう

師から弟子へ代々,仏の悟りの本体を伝え受継ぐこと。師資相承,付法相承ともいう。

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世界大百科事典(旧版)内の相承の言及

【伝法】より

…浄土宗ではこれに加行を課する。天台宗では最澄の《内証仏法相承血脈(そうじようけちみやく)譜》があって,相承(そうじよう)と呼んでいるが,いずれも伝法には血脈(けちみやく)がつくのが仏教伝法の特色である。これは現在の伝法が教主釈尊,または各宗祖師から,血統のごとくに相続されてきたものを伝えるのだという意識を表明するからである。…

※「相承」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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