綾取り(読み)あやとり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「綾取り」の解説

綾取り
あやとり

遊戯の1つ。をつくって手首に掛け,さまざまな形をつくり替える遊びで,普通2人で交代に取合ってするが,1人ですることもできる。京阪地方では糸取り,三重県では水取り,沖縄県ではウキトッタともいう。平安時代から行われたといわれるが,『守貞漫稿』には女性2人が綾取りをしている図を掲げ,近年はまれに行われるにすぎないが,文化年間 (1804~18) 以前には盛んに行われたとある。アメリカやイギリスでは綾取りをねこの揺り籠 Cat's Cradleといって行われている。また綾取りに類するものは世界的に分布がみられ,特にオセアニア地域やアフリカなどにはさまざまな種類が存在した。エスキモーでは小舟,キツネ,クジラ,アフリカでは寝台,月,ライオンなどの形がつくられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア「綾取り」の解説

綾取り【あやとり】

遊戯の一つ。1人がひもを結んで輪にし,両手首にかけ,指でさばいて形を作る。これを他の1人が,指で別の形に変えながら自分の手に移す。これを繰り返し,琴(こと),(つづみ),などいろいろ形を変えて遊ぶ。京阪地方では〈糸取り〉とも呼ぶ。古くから世界各地に見られ,文化人類学位相幾何学の一分野として研究されている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

デジタル大辞泉「綾取り」の解説

あや‐とり【×綾取り】

長さ50~60センチのを輪にし、両手首や指に掛け、橋・川などの形を作りながら糸を掛け替えていく遊び。糸取り。 冬》
をつけ、投げ上げては受け止める曲芸。また、その芸人

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版「綾取り」の解説

あやとり【綾取り】

〈糸取り〉ともいう。1本の紐や糸を結んで輪を作り,手足を使って種々な形を作っていく遊び。1人でやる場合と2人で交互に受け渡す場合がある。英語ではstring figures(紐図形)と呼ばれるが,cat’s cradle(猫の揺りかご)ともいう。この猫の揺りかごは,2人あやとりのことでもある。あやとりがいつごろ始まったかはわからないが,文明国よりは未開地にりっぱな作品が数多く残されている。あやとりの研究は19世紀末にA.C.ハッドンらイギリスの探検隊が,オーストラリアパプア・ニューギニアの間のトレス海峡にある島々を調査したときに,多くのあやとりを収集したのが始まりである。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

急急如律令

中国漢代の公文書の末尾に、急々に律令のごとくに行え、の意で書き添えた語。のち、呪文(じゅもん)の終わりに添える悪魔ばらいの語として、道家・陰陽師(おんようじ)・祈祷僧(きとうそう)などが用いた。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android