繁い(読み)シゲイ

デジタル大辞泉 「繁い」の意味・読み・例文・類語

しげ・い【繁い】

[形][文]しげ・し[ク]
草木などが密集しているさま。「枝が―・く伸びた」
「―・き草、よもぎをだにかき払はむ」〈蓬生
数量が多い。たくさんある。
「光冷やかに、白露は地に―・く」〈中島敦山月記
「人―・イ所」〈日葡
回数が多い。絶え間ない。「雨が―・くなる」
「昔は、牛車の行きかいの―・かった道も」〈芥川偸盗
多すぎて煩わしい。うるさい。
「人言の―・くしあらば君もあれも絶えむと言ひて逢ひしものかも」〈・三一一〇〉
人家などが密集しているさま。込み合っている。
「隣―・く、とがむる里人多く侍らむに」〈夕顔
[補説]現代では終止形・連体形を用いることはほとんど無く、連用形「しげく」が多く用いられる。→しげ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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