美深(読み)びふか

改訂新版 世界大百科事典 「美深」の意味・わかりやすい解説

美深[町] (びふか)

北海道北部,上川支庁中川郡の町。人口5178(2010)。名寄盆地北部に位置し,中央を北流する天塩川沿いに肥沃耕地が広がる。市街地は南部のJR美深駅周辺にあり,国道40号線が南北に抜け,国道275号線を西へ分岐する。1900年ころはじめて開拓移民が入植し,11年には宗谷本線名寄~恩根内(おんねない)間が開通して本格的に開拓が進んだ。内陸部での大規模稲作の北限地で,最盛時には1000haに及ぶ水田があったが,その後の冷害や生産調整により半減した。現在は畑作酪農が農業の中心で,ジャガイモ,小麦,テンサイなどを多産する。北部は酪農地帯で,恩根内に大規模な共同牧場がある。天塩山地を背後に控えて町域の大部分を山林が占め,林業,木材加工業も盛んである。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報