翁長雄志(読み)おながたけし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「翁長雄志」の意味・わかりやすい解説

翁長雄志
おながたけし

[生]1950.10.2. 沖縄,那覇
[没]2018.8.8. 沖縄,浦添
政治家。第7代沖縄県知事。琉球政府立那覇高等学校,法政大学法学部を卒業後,1985年に那覇市議会議員選挙で初当選。1992年から沖縄県議会議員を 2期 8年務めた。自由民主党に所属し,沖縄県支部連合会(県連)幹事長など党の要職歴任。アメリカ軍基地が集中する沖縄に配慮をみせる小渕恵三首相ら党幹部とのパイプを築いた。宜野湾市のアメリカ軍普天間飛行場を名護市辺野古沖に移設するとの政府決定には,「沿岸部でなく海上,軍民共用,15年で返還」の条件付きで応じた。2000年の那覇市長選挙を制して 32年ぶりの保守系市長になると,「市民本位の市政」を掲げ,市役所の意識改革などに取り組んだ。2005年に在日アメリカ軍再編協議が開始されると,基地縮減の好機とみて状況把握に努めた。しかし翌 2006年,日米両政府の合意により,辺野古沿岸部を埋め立てる新基地の建設が県の意向に反し決定。2009年に政権を握った民主党鳩山由紀夫首相が普天間飛行場の代替移設先を「最低でも県外」と明言したのを機に移設反対に転向した。しかし 2012年に自民党が政権を奪還すると,仲井眞弘多知事は安倍晋三首相の意向に従って政府の辺野古埋め立て申請を承認,憤った翁長は 2014年の県知事選挙に「移設阻止」を公約に掲げて挑み,県内移設反対で保革共闘する「オール沖縄」勢力の支援をうけ,仲井眞に約 10万票の大差をつけて圧勝した。翁長が前知事の埋め立て承認を取り消すと,国と県の対立は深刻化した。任期途中に癌で死去

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知恵蔵mini 「翁長雄志」の解説

翁長雄志

政治家。1950年、沖縄県那覇市(旧真和志)生まれ。父は旧真和志村長・市長の翁長助静。法政大学法学部を経て、85年、那覇市議会議員に初当選。92年、沖縄県議会議員に初当選し2期務め、2000年、第28第那覇市長に就任。4期務め、14年11月16日投開票の沖縄県知事選に出馬。「米軍基地の県内移設反対」などを打ち出して36万820票を獲得し、現職の仲井真弘多(自民党ら推薦)などを制して初当選を果たした。

(2014-11-18)

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