(読み)ホン

デジタル大辞泉 「翻」の意味・読み・例文・類語

ほん【翻〔飜〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]ホン(呉) [訓]ひるがえる ひるがえす
ひらひらする。ひるがえる。「翩翻へんぽん
他を意のままに動かす。「翻弄ほんろう
裏返しにする。急に変える。ひるがえす。「翻意翻然
対応するものと入れかえる。「翻案翻刻翻訳
[補説]「飜」は異体字
難読翻車魚まんぼう水翻みずこぼし翻筋斗もんどり

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「翻」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 18画

(旧字)
18画

(異体字)飜
人名用漢字 21画

[字音] ホン・ハン
[字訓] とぶ・ひるがえる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は番(ばん)。番は獣掌の形。番に、ひらたくて、ひらひらするものの意がある。〔説文新附〕四上に「飛ぶなり」とし、「或いは飛に從ふ」とあって、飜をその異体字とする。翻覆(はんぷく)の意があり、心を改めることを翻然(ほんぜん)という。翻読は本をひらく、翻刻・翻訳は、これより他に移すことをいう。飜にもその字の慣用の例がある。

[訓義]
1. とぶ、ひらひらとぶ。
2. ひるがえる、ひるがえす。
3. うつす、ときうつす、うつしかえる。
4. 字はまた飜に作る。反覆の意を含むことが多い。

[古辞書の訓]
名義抄 カヘル・カヘス・カケル・トブ・キホフ・モゴヨフ・ヒルガヘル 〔字鏡集〕 モゴヨフ・ヒルガヘル・カヘテ・トブ・カケル・カヘル・コボス

[語系]
・幡phiuanはphian、反・(返)piuanと声近く、ひらめくもの、反転し、反覆する意がある。〔詩、小雅、角弓〕に「(へん)として其れ反せり」のように用い、みな一系の語である。語彙は飜字条参照。

[熟語]
翻覆・翻案・翻異・翻移翻印翻繹翻閲翻焉翻渦・翻廻・翻局・翻空・翻刻翻沙翻思翻爾・翻車・翻手・翻翔・翻心・翻身翻切・翻然・翻然・翻潮・翻潮・翻天翻転・翻倒翻濤翻騰翻動・翻波・翻白・翻板翻盆・翻本・翻訳・翻躍・翻涌翻瀾・翻流・翻弄翻浪
[下接語]
雲翻・急翻・掀翻・騰翻・飛翻・繽翻・舞翻・覆翻・翻・瀾翻

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android