聖籠(読み)せいろう

改訂新版 世界大百科事典 「聖籠」の意味・わかりやすい解説

聖籠[町] (せいろう)

新潟県北部,北蒲原郡の町。1977年町制。人口1万3724(2010)。加治川下流西岸,蒲原砂丘列上にある。砂丘内帯の集落の大半は,承応年間(1652-55)の新発田藩の加治川瀬替え以降の治水事業によって生まれた新田集落で,第2次大戦前は二宮家が全村の耕地を支配していた。砂丘地には早くから果樹栽培が取り入れられ,二十世紀梨,ブドウサクランボなどの栽培が盛ん。1968年には県営パイロット事業として砂丘地にビニル水田造成された。69年には新潟市との境に新潟東港が築港され,全耕地の1/3が工業用地に転用されるなど臨海工業地域の造成が進められ,東北電力東新潟火力発電所や石油備蓄基地,LNG基地も建設された。89年に国道7号線新新(しんしんバイパスが,2002年には日本海東北自動車道が開通した。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「聖籠」の意味・わかりやすい解説

聖籠(町)
せいろう

新潟県北部、北蒲原郡(きたかんばらぐん)にある町。加治(かじ)川分水左岸にある砂丘果樹園芸農村。1977年(昭和52)町制施行。日本海東北自動車道の聖籠新発田(しばた)インターチェンジがあり、国道7号、113号が通る。近世は新発田藩領に属し、加治川下流の瀬替え工事で開発が進み、近代は蒲原大地主の一人である二宮(にのみや)家が全村耕地を支配し、ナシ、サクランボ、ブドウなどの果樹園芸の改良に努めた。第二次世界大戦後は町の西端に新潟東工業港が築港され、臨海工業地帯の後背地にかわっている。面積37.58平方キロメートル、人口1万4259(2020)。

[山崎久雄]

『『聖籠村誌』(1967・聖籠村)』


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百科事典マイペディア 「聖籠」の意味・わかりやすい解説

聖籠[町]【せいろう】

新潟県北部,北蒲原(きたかんばら)郡の町。新発田(しばた)市に接し,加治川河口流域を占め,日本海に臨む。米作と果樹・野菜栽培を営み,二十世紀ナシ,ブドウを多産。1969年新潟東港が築港され,火力発電所,石油備蓄基地が立地。37.58km2。1万3724人(2010)。
→関連項目東新潟[発電所]

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