脳性小児麻痺(読み)ノウセイショウニマヒ

関連語 知覚 名詞

百科事典マイペディア 「脳性小児麻痺」の意味・わかりやすい解説

脳性小児麻痺【のうせいしょうにまひ】

脳の障害で小児に生じる四肢その他の麻痺。妊娠中・出産時の障害や,生後の病気,外傷原因。四肢(特に下肢)や,半身の上下肢が突っ張って動かそうとすると抵抗する型,四肢がいつも緊張していて筋肉に触れてみると硬い型,四肢,首,顔,胴体等を動かそうとするとよじれる型,四肢がぶらぶらする型等がある。知能視力聴力,言語等の障害や痙攣(けいれん)を伴うこともある。首のすわり,寝返り等が遅れ,ミルクの飲み方がへたで,四肢の動きも悪い。精神発達質問紙は診断に役立つ。治療は理学療法,作業療法,言語治療,補装具,手術,薬物療法,運動教育等。
→関連項目重症心身障害児多胎減数中絶手術知覚異常ポリオ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「脳性小児麻痺」の意味・わかりやすい解説

脳性小児麻痺
のうせいしょうにまひ
cerebral palsy

周産期あるいは幼児期に生じた脳の病変のために,永続的な運動障害を起す疾患病型は種々あり,代表的なものに小児けいれん性片麻痺,小児けいれん性両麻痺などがある。分娩障害,奇形,先天性弱質,脳炎,頭部外傷などが原因となる。精神障害を伴うものが多い。

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世界大百科事典(旧版)内の脳性小児麻痺の言及

【脳性麻痺】より

…いわば,発達途上の脳の障害の後遺症というべきものである。従来ドイツ語のzerebrale Kinderlähmungの訳〈脳性小児麻痺〉が,脊髄性小児麻痺(ポリオ)と対比させて用いられたが,英語が一般化するにつれてcerebral palsyの訳〈脳性麻痺〉が一般的になった。
[原因]
 種々のものがあるが,その原因となる障害の起こる時期は胎生期から乳児期早期に及び,ことに環境の大変化の起こる周産期が重要である。…

※「脳性小児麻痺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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