(読み)ジン

  • ▽腎
  • むらと
  • 漢字項目

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 腎臓(じんぞう)のこと。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
※浮世草子・武道伝来記(1687)五「経曰、一水不二火、一水(いっすい)(は)(ジン)也」 〔黄帝内経素問‐六節蔵象論〕
② 「じんすい(腎水)」の略。
※雑俳・川傍柳(1780‐83)三「学者虚して曰すくないかな腎」
〘名〙 (院政期より「むらど」)
① 腎臓の古称。〔新訳華厳経音義私記(794)〕
② 転じて、心。心中。考え。
※万葉(8C後)四・七七三「言問はぬ木すら紫陽花諸弟等が練の村戸(むらと)にあざむかれけり」
[補注]②の「万葉集」の例は、「占戸(うらへ・うらと)」とする説もあるが、「うらへ」とする説は「へ」と、原文「戸」が上代特殊仮名遣上違例になるので誤り。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内のの言及

【腎虚】より

…漢方の病名。漢方医学では〈腎〉は精液(腎水)をつくる臓器とされ,精液が枯渇するとなると考えられ,とくに房事過多がその原因とされた。いわば過淫による強度の衰弱症である。…

【唾液】より

…また肝臓でタンパク質が分解して生じた尿素は血液中から唾液腺に吸収されて分泌され,共生微生物のタンパク質合成に利用される。【佃 弘子】
[文化史]
 中国では古来,唾液と腎とは精気に関連するとみた。《黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)》遺篇刺法論に,慢性腎疾患の際は寅の刻(午前4時ころ)南面して座し,雑念を去って7回静かに呼吸しつつ顎を引いて息を飲みこめば,舌下に唾液が多量に出てこれを嚥下することにより腎疾患が治る,とある。…

※「腎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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