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腎炎 じんえんnephritis

翻訳|nephritis

8件 の用語解説(腎炎の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

腎炎
じんえん
nephritis

腎臓の炎症性疾患の総称。遺伝性の有無により遺伝性腎炎 (アルポート症候群) と後天性腎炎,障害部位により糸球体腎炎腎盂腎炎,経過によって急性と慢性とに分けられる。また特殊なものとして,腎膿瘍,腎周囲炎,腎結核も腎炎に含められる。

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デジタル大辞泉の解説

じん‐えん【腎炎】

腎臓糸球体に炎症性病変が起こり、尿量減少・むくみ・血尿たんぱく尿高血圧などの症状を呈する病気。急性の場合は主に溶連菌の感染による。糸球体腎炎腎臓炎

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百科事典マイペディアの解説

腎炎【じんえん】

腎臓の炎症性疾患。腎臓炎とも。急性と慢性とに分けられる。急性腎炎は普通なんらかの感染と関係があり,特に溶血性連鎖球菌の上気道感染が先行することが多い。全身倦怠(けんたい),頭痛,微熱,浮腫,血尿,尿量減少,高血圧などの症状があり,尿中にタンパク,赤血球,顆粒(かりゅう)尿円柱などを認める。
→関連項目血液透析早産妊娠腎泌尿器科扁桃炎扁桃肥大溶血性連鎖球菌

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食の医学館の解説

じんえん【腎炎】

《どんな病気か?》
自覚症状の少ない慢性腎炎。放置すると腎不全に。〉
 腎臓(じんぞう)には、毛細血管(もうさいけっかん)が糸くず状にかたまった糸球体(しきゅうたい)という組織があり、血液をろ過して尿をつくりだしています。この糸球体が炎症を起こす病気が腎炎(じんえん)で、急性と慢性があります。
 急性腎炎は溶血性連鎖球菌(ようけつせいれんさきゅうきん)(溶連菌(ようれんきん))などの細菌が上気道(じょうきどう)などに感染して抗体(こうたい)をつくり、細菌と抗体が結合したものが動脈を通って腎臓に入り、糸球体を障害して起こります。
 子どもに多く発病しますが、大人でもかかることがあり、そのうち1割ほどの人は、慢性腎炎に移行します。初期には入院による絶対安静ときびしい食事制限が必要です。
 慢性腎炎は、急性腎炎が治りきらずに移行するケースも多少はありますが、9割は原因不明です。症状はまぶたのむくみ、血尿(けつにょう)、尿量の減少、血圧の上昇などですが、自覚症状が強くはでず、大半は定期検診の尿検査などで発見されます。
《関連する食品》
〈急性腎炎の場合は、食事や水分の制限が必要〉
○栄養成分としての働きから
 急性腎炎の場合、たんぱく質の老廃物が腎臓にたまるのを抑えるため、食事のたんぱく質量を正常なときの半分くらいに制限します。
 初期にはむくみもあるため、水分量も制限します。尿量も減り、カリウムの排泄(はいせつ)が悪くなっているので、生野菜やくだものなど、カリウムの多い食品もひかえます。
 一方、慢性腎炎では、腎機能が正常であれば、たんぱく質を極端に制限する必要はありません。むくみがない場合は、水分制限も必要ありません。また、急性、慢性いずれの場合も、塩分摂取量をひかえます。
〈ビタミンA、B群、セレン、亜鉛も有効〉
 腎炎には、腎疾患全般に有効なIPA(イコサペンタエン酸)やグリシニン(「腎疾患とは」参照)のほか、体内の免疫力アップによいとされるビタミンAやB群、セレン、亜鉛(あえん)といったミネラルも効果的です。
 ビタミンAは、動物性のレチノールと植物性のカロテンから摂取できますが、たんぱく質の多い動物性食品よりも、コマツナニンジンといった緑黄色野菜に含まれるカロテンを多くとるようにしましょう。
 また、ビタミンB群を効率よくとるには、B群をまんべんなく含む玄米(げんまい)や小麦全粒紛(ぜんりゅうこ)を主食にとりいれるといいでしょう。玄米にはセレンも豊富で、ほかにワカサギイワシ、ネギにも含まれています。
 たんぱく質制限がなければ、亜鉛を多く含むカキ、牛もも肉、納豆なども利用したい食品です。
 また、ビタミンCには、かぜなどのウイルスが腎臓に侵入するのを防ぐ働きがあり、腎炎に有効です。ビタミンCは野菜やくだものに多く含まれますが、急性期で尿量が減っているときはカリウムをひかえたほうがよいので、ブロッコリーやコマツナなどの野菜をゆでて、カリウムを減らして食べるといいでしょう。
○漢方的な働きから
 漢方では、アズキスイカダイズなどに利尿作用があります。浮腫(ふしゅ)(むくみ)が起こりやすい人は、これらの食品をとるといいでしょう。

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世界大百科事典 第2版の解説

じんえん【腎炎 nephritis】

腎臓に起こった炎症性病変をさし,腎臓炎ともいう。1827年ブライトRichard Bright(1789‐1858)は,タンパク尿と浮腫を腎臓の組織異常と関連づけて,ブライト病を記載し,泌尿器科的疾患とは異なった腎臓疾患があることを明らかにした。以降,ブライト病についての病理学的研究が進められ,79年には糸球体腎炎が,1905年にはネフローゼが記載された。そこで,14年フォルハルトF.Volhardらは,これらの疾患を整理・分類して,ブライト病を,尿細管の上皮の変性を主体としたネフローゼnephrose,糸球体の炎症性病変を主体とした腎炎,腎臓の動脈硬化を主体とする腎硬化scleroseの3型に分けた。

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大辞林 第三版の解説

じんえん【腎炎】

腎臓実質の炎症。急性と慢性がある。多くは扁桃炎や咽頭炎などの感染症に続発し、主に糸球体が侵されて起きる。浮腫ふしゆ・タンパク尿・血尿・高血圧などの症状が現れる。腎臓炎。糸球体腎炎。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

腎炎
じんえん

腎臓の炎症のことで、おもに腎臓の実質である糸球体が細菌感染によって侵され、腎機能が障害される。現在では糸球体腎炎と同義に使われる場合が多い。主として溶連菌が体内のどこかに感染し、その毒素に対するアレルギー現象として発症する。浮腫(ふしゅ)、血圧上昇、血尿、タンパク尿がみられ、急性と慢性に大別される。
 なお、間質性腎炎は腎実質の炎症である糸球体腎炎に対してよばれたもので、種々の病因によっておこる腎間質を中心とした非特異的反応状態をいい、急性と慢性がある。[加藤暎一]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の腎炎の言及

【病巣感染】より

…すなわち身体のどこかに限局した慢性の炎症性病巣(これを原病巣focusという。たとえば慢性扁桃炎など)があり,それ自体はほとんど無症状か,もしくはときに軽い症状を呈するといった程度にすぎないのに,病巣から離れた各種臓器(たとえば腎臓)に障害,すなわち二次的疾患(たとえば腎炎)を起こすことをいう。 原病巣として最もよく知られているのが扁桃,次いで歯牙関係疾患であり,それぞれ60%,30%を占めるという。…

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