腕相撲(読み)ウデズモウ

デジタル大辞泉 「腕相撲」の意味・読み・例文・類語

うで‐ずもう〔‐ずまふ〕【腕相撲】

二人向かい合ってひじをつき、手のひらを握り合って互いに腕を倒し合い、押し伏せたほうを勝ちとする遊び。腕押し
技を知らないで腕力だけでとる相撲。〈日葡

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精選版 日本国語大辞典 「腕相撲」の意味・読み・例文・類語

うで‐ずもう‥ずまふ【腕相撲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. わざを知らないで腕力だけに頼ってとる相撲。
    1. [初出の実例]「いざや、老の御肴に、力くらべのうでずまう一番」(出典:曾我物語(南北朝頃)一)
  3. 二人が腕を立てて、肘を下につけ、掌を握りあい、互いに相手の腕を押し倒そうとする遊戯。うで押し。うで倒し。
    1. [初出の実例]「かゆなるは塗師屋をなぶる腕相撲」(出典:雑俳・替狂言(1702))

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改訂新版 世界大百科事典 「腕相撲」の意味・わかりやすい解説

腕相撲 (うでずもう)

腕の力を競う競技。〈うでおし〉〈うでたおし〉〈てがえし〉〈てずもう〉などの別称でも呼ばれていた。《書言字考節用集》に〈相扠(たがえし)/(うでおし)〉,《名物六帖》に〈闘腕(うでおし)〉などとある。これについて《嬉遊笑覧》に〈それは手を捩(ねじ)る事とも聞ゆれど,手がへしという名はよく腕押しにかなへり,闘腕といへるも是なるべし〉とある。《義経記》に〈腕押〉とあり,《曾我物語》に〈力くらべの腕相撲一番といふままに〉と,腕相撲と明記されている。《好色一代男》《諸艶大鑑》にはともに〈手相撲〉とある。このように名称は多少異なるが,腕相撲のことで,それは《曾我物語》にいうように往昔の力比べの一種である。方法については,《酒席遊戯》(1896)に〈腕角力仕方は,双方とも右の臂(ひじ)を畳に附けて,その手を握り合い,互に左へ押し倒すなり。勿論押し倒されて手の甲畳に附けば負なり,又臂を上げるも負けと為す〉とあり,今昔変りなく同じ方法で行われてきたことが知られる。J.ジョイスの《ダブリン市民》にも腕相撲の場面が描かれている。なお,技を知らず腕の力だけでとる相撲を〈腕相撲〉ともいう。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「腕相撲」の意味・わかりやすい解説

腕相撲
うでずもう

2人向かい合って、肘(ひじ)を床の上や机の上に固定させ、互いに左右いずれかの手を握り合い、相手の手をねじ伏せたほうを勝ちとする遊び。力競(くら)べの一種で、古くから行われ、中世には「腕押し」の名称で『義経記(ぎけいき)』にもみえている。スモウという語は力を戦わせる意味で、腕とか脚、指相撲というのもあり、子供の遊びのなかにはカタツムリクモなどを戦わせたり、タンポポスミレなどの花を引っ掛けたり、打ち合ったりして強弱を競う場合もある。とくにスミレは花の形が引っ掛けやすいので相撲取花(すもうとりばな)の異名もある。

[丸山久子]

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「腕相撲」の解説

うでずもう【腕相撲】

山梨の日本酒。酒名は、力強い酒でありたい、この酒を飲んで強くなってほしいとの願いを込めて命名。純米酒、本醸造酒がある。原料米は五百万石など。蔵元の「腕相撲酒造」は大正13年(1924)創業。所在地は笛吹市御坂町夏目原。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

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