1972年(昭和47),学校法人自治医科大学の設置認可をうけて,へき地・離島などの医療の確保向上や住民福祉の増進を図ることを目的に開学。大学部門の運営経費は全都道府県からの負担金が中心となっており,施設設備経費は栃木県が発行する地域医療等振興自治宝くじの収益金から交付を受ける。建学の精神は「医の倫理に徹し,かつ,高度な臨床的実力を有する医師を養成することを目的とし,併せて医学の進歩と,地域住民の福祉の向上を図ることを使命とする」である。栃木県下野市にキャンパスをかまえ,2017年(平成29)5月現在,医学部と看護学部からなる2学部2研究科に1340人の学生を収容。医学部は全寮制である。入試では各都道府県から2~3名の学生を選抜。また修学資金貸与制度により,医学部入学者(全員)は入学金を含めた学生納付金全額および入学時に必要な経費の貸与が可能である。卒業後,一定期間,知事の指定する公立病院などに勤務した場合,返還が免除される。開学以来,2016年3月までに3796人が卒業し,地域医療に貢献している。
著者: 戸村理
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栃木県下野市にある医師養成の私立大学。全国多数の無医地区や僻地(へきち)の深刻な医師不足を解消するため,47都道府県の共同出資と国の補助により1972年に開設された。都道府県別の入学者定員枠を設けるなど独特の入学試験制度をもち,入学後は全員寮生活に入るが,学生には入学金や授業料,実験学習費など6年間の経費が全額貸与されるほか,一定の生活費も支給される。卒業後9年間,地方の公的医療機関や僻地の診療所に勤務すれば,その返済は免除される。僻地医療の抜本的改善をめざして医療情報通信網とコンピューター,移動診療チームを一体化した総合医療システム構想を進めている。
執筆者:田中 征男
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私立。医療に恵まれない僻地(へきち)等の医療の確保と向上および地域住民の福祉の増進を目的として、1972年(昭和47)全国の都道府県が共同設立した医科大学。運営分担金をそれぞれの自治体が負担する学校法人により運営。毎年各都道府県からの応募学生を選抜し、卒業後学生はその出身都道府県に戻り、地域医療に従事する。学生には修学に要する経費を貸与し、卒業後所定の期間、公立病院等に勤務した場合、その返還が免除される。医学部、看護学部と大学院医学研究科、看護学研究科を置き、附属病院、とちぎ子ども医療センターと、別に附属さいたま医療センターをもつ。栃木県下野(しもつけ)市薬師寺3311-1。
[喜多村和之]
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