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色素タンパク質

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

色素タンパク質
しきそたんぱくしつ

複合タンパク質の一つで、天然の状態において、ある特定の色素と結合しているタンパク質の総称。動植物の細胞および体液に存在する。色素を含む補欠分子族(補欠分子団とも。複合タンパク質の非タンパク質部分)によって色調や生理的機能が異なり、次のように分類することができる。
(1)ヘムタンパク質 鉄‐ポルフィリン錯塩とタンパク質との結合体。タンパク質とヘムとの結合比は1対1、1対2、1対4などさまざまである。天然に広く存在しており、重要な生理的機能をもつ。ヘモグロビン、ミオグロビン、チトクロム、カタラーゼ、ペルオキシダーゼなどがある。
(2)金属錯化合物 金属錯イオンとタンパク質との結合体。銅タンパク質と鉄タンパク質がある。前者の例にヘモシアニンがあり、後者の例にはフェリチンがある。フェリチンは脾臓(ひぞう)、小腸粘膜、肝臓などに存在し、生体内での鉄の貯蔵や消化の際の鉄の吸収に関与すると考えられている。
(3)フィコ色素タンパク質 ピロール誘導体とタンパク質の結合体。紅藻植物の紅色を示すフィコエリトリン、藍藻(らんそう)植物の藍(あい)色を示すフィコシアニンなどがある。これらは葉緑体中にクロロフィル、カロチノイドに伴って含まれ、光合成の補助色素と考えられている。
(4)フラビンタンパク質 補欠分子族として、フラビンモノヌクレオチドまたはフラビンアデニンジヌクレオチドをもつ。すべて酸化還元酵素としての作用をもち、フラビン酵素ともよばれる。アミノ酸オキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼなどがある。
(5)カロチノイドタンパク質 カロチノイドとタンパク質との結合体。ビタミンAとタンパク質との結合体である。ロドプシンはその一つである。[飯島道子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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