デジタル大辞泉
「花より団子」の意味・読み・例文・類語
花より団子
風流より実利のほうをとること。外観よりも実質を尊ぶことのたとえ。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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はな【花】 より 団子(だんご)
- 風流よりは実利をとる、外観よりは実質を重んじる。虚栄よりも実益のある方を喜ぶことのたとえ。
- [初出の実例]「花よりもだんごとたれか岩つつじ」(出典:俳諧・新撰犬筑波集(1532頃)春)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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花より団子
花を見て楽しむよりも団子を食べる方がよい。見た目や品位よりも実質や実利を重視することのたとえ。また、風流を解さないことのたとえ。
[使用例] 関西人は「人のフンドシで相撲を取る」という言葉が好きだ。ほかにも「背に腹は代えられない」とか「花よりダンゴ」なども好きな部類に入る。要するに名より実を取る人種なのである。「そんなことをして恥ずかしくないのか」とお叱りを受けそうだが、この言葉ですら「言われているうちが花」と言い返してしまう[中森勇人*関西商魂|2005]
[使用例] ほとんど誰でもが云われてみれば気がつくように、「花より団子」とは、一種の自嘲的諷刺であり、少なくとも、花見というのに、花はそっちのけで、食い意地ばかり張っている人間を軽く嗤った、庶民の気取らない自己批判であります[岸田国士*力としての文化|1942]
[解説] この「花」は、春にお花見をする桜の花です。花見は、民間行事として古くから各地で行われていましたが、江戸時代になると、今日に近い形で都市周辺でも盛んに楽しまれるようになりました。花見には集団で出かけることが多く、団子や酒がつきもので、陽気に騒ぐことも楽しみでした。比喩としては、「花」は風流・外観を重んじる立場、「団子」は実利・実質を重んじる立場として、ことわざは、文字どおりには「花より団子」をとることになります。しかし、花見は「花」と「団子」が表裏一体のものなので、ことわざもかならずしも文字どおりにはおさまりません。文脈しだいで、実利バンザイではなく、反語的に風流を解さない不粋者を笑うことばにも、自嘲のことばにもなり得るのです。
〔朝鮮〕금강산도 식후경(金剛山も食後の景色)
出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報
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