虚栄(読み)きょえい(英語表記)vanity

翻訳|vanity

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「虚栄」の解説

虚栄
きょえい
vanity

むなしさともいわれる。表向きは確かにあるもの,尊いものとされても実質はなきに等しいつまらぬものであること。特にパスカルにおいて人間のあり方について論じられる際に重視された概念。たとえば権力者がその所有している物によって人々に尊敬畏怖を起させても,それは虚栄にすぎない。政治的,社会的表現も芸術的表現も,さらには法律なども根底においてむなしいものであり,そのことから虚栄なるものにとりすがって生きる人生の悲惨さが問題にされる。

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精選版 日本国語大辞典「虚栄」の解説

きょ‐えい【虚栄】

〘名〙
① 実質の伴わない外見ばかりの栄誉
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一〇「塵世の虚栄を薄んじ、来生の真福を望み」 〔柳宗元‐遊石角過小嶺至長烏村詩〕
② うわべだけを飾って自分を実質以上によく見せようとすること。みえ。
※虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一九「我(が)の女は虚栄の毒を仰いで斃れた」

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デジタル大辞泉「虚栄」の解説

きょ‐えい【虚栄】

実質の伴わないうわべだけの栄誉。
「塵世の―を薄んじ、来生の真福を望み」〈中村訳・西国立志編
外見を飾って、自分を実質以上に見せようとすること。みえ。「虚栄を張る」

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普及版 字通「虚栄」の解説

【虚栄】きよえい

表面だけの栄誉。・柳宗元〔石角に遊び小嶺を過ぎて長烏村に至る〕詩 稍(すこ)しく人事ととなり (ますます)身世の輕きを知る と爲るは信(まこと)に樂しむべし に居るは眞に榮のみ

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