若菜病(読み)わかなびょう

精選版 日本国語大辞典 「若菜病」の意味・読み・例文・類語

わかな‐びょう‥ビャウ【若菜病】

  1. 〘 名詞 〙 ズビニ鉤虫の幼虫の経口感染によって起こる急性症状。大根や白菜などの若菜を生で食べると起こる。のどにかゆみを感じ、喘息に似たせき、手足の皮膚炎、嘔吐(おうと)や下痢などが起こる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「若菜病」の意味・わかりやすい解説

若菜病
わかなびょう

食中毒に似た疾患の一つ。ダイコンの間引き菜のような若菜の一夜漬けを食べた家族全員が発症したことから名づけられた。一種の毒物によると考えられていたが、ズビニ鉤虫(こうちゅう)の経口感染によることが明らかにされた。ヒトの小腸粘膜に侵入した幼鉤虫の一部が、血流に乗って気管などの組織内に留まり、悪心(おしん)や嘔吐(おうと)、さらに頑固な喘息(ぜんそく)様の咳(せき)を起こす。ズビニ鉤虫が分布した山陰地方や近畿地方北部の農村にみられたが、近年は激減した。

[町田昌昭]

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世界大百科事典(旧版)内の若菜病の言及

【ズビニ鉤虫】より

…ズビニコウチュウが肺から気管を経て咽頭に達する際,悪心,嘔吐,腹痛,下痢などの消化器症状のほかに,咽喉頭部に激しい搔痒(そうよう)感または痛みを感じ,続いて咳嗽(がいそう)発作をきたすことがある。これらの症状は,ダイコンの間引菜など若菜の一夜漬を食した後で起こるので,かつて若菜病と呼ばれた。好酸球増加や一過性の蕁麻疹(じんましん)の出ることもあり,アレルギー反応の一種と考えられる。…

※「若菜病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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