デジタル大辞泉
「葉状植物」の意味・読み・例文・類語
ようじょう‐しょくぶつ〔エフジヤウ‐〕【葉状植物】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ようじょう‐しょくぶつエフジャウ‥【葉状植物】
- 〘 名詞 〙 多細胞体であるが茎葉の区別がないもの、あるいは外見上茎葉の区別はあるが、維管束などの分化がない植物。一八二六年、オーストリアのエントリッヒャーが初めて命名。植物の藻類・菌類の総称で、茎葉植物に対する語。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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葉状植物 (ようじょうしょくぶつ)
Thallophyta
茎葉植物の対語でエントリッヒャーS.L.Endlicherが設けた(1826)。葉状体をもつ植物の総称で,植物界のうちの藻類と菌類がこの群に属する。生殖細胞が単細胞性の生殖器の中につくられるという共通性をもつが,自然群ではなく,進化上の同一段階にある植物群である。
執筆者:西田 誠
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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葉状植物
ようじょうしょくぶつ
栄養体の体制に基づく分類群で、茎葉植物に対する一群をいう。葉状植物は茎や根を分化せず、通道組織や生殖器官もみられない藻類、地衣類などを含む。器官や組織はほとんど分化しないが、褐藻植物には、葉のような光合成器官、茎や根などをわずかに分化するものもある。苔(たい)類の葉状体下面の毛は根の働きがあり、原始通道組織の分化もみられるが、陸上生活への適応は十分ではなく、生活の場には水が不可欠で、卵の受精にも水分が必要である。系統分類上重要とされる鞭毛(べんもう)やクロロフィル形成の特徴からみると、葉状植物はそれぞれ異質の分類群の集まりといえる。
[杉山明子]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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葉状植物
ようじょうしょくぶつ
Thallophyta
植物の大区分の一つで,茎の発達する有茎 (茎葉) 植物 Cormophyta以外のものをさしていう。オーストリアの植物分類学者 S.エントリッヒャーによって提唱され (1826) ,A.アイヒラーの分類体系にも用いられた (86) 分類群であるが,必ずしも葉状ではないものも含むほか,藻類と菌類を一つにしているので,系統学的には異質のものを一括したもので (多系統) ,自然群とはいえない。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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葉状植物
植物の区分の一つで,茎葉植物に対していう.菌類,海藻などが属する.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の葉状植物の言及
【葉状体】より
…植物体の体制を二大別した場合,茎と葉がはっきりしている[茎葉体]に対して,多細胞体でありながら茎葉の区別のないものを葉状体という。葉状体をもった植物を一括して葉状植物Thallophytaということもある。しかし,これは外見からみた感覚的な表現で厳密に定義されたものではない。…
【植物】より
…そのことから,陸上植物を有胚植物ということもある。また,陸上植物を茎葉植物とよんで藻類,菌類の葉状植物と対比させることもあるが,苔類なども葉状植物といって定義がはっきりしない。陸上植物が緑藻類から約4億年前に進化してきたことはほぼ確かなようである。…
【葉状体】より
…植物体の体制を二大別した場合,茎と葉がはっきりしている[茎葉体]に対して,多細胞体でありながら茎葉の区別のないものを葉状体という。葉状体をもった植物を一括して葉状植物Thallophytaということもある。しかし,これは外見からみた感覚的な表現で厳密に定義されたものではない。…
※「葉状植物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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