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褐藻植物 カッソウショクブツ

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デジタル大辞泉の解説

かっそう‐しょくぶつ〔カツサウ‐〕【褐藻植物】

褐藻

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大辞林 第三版の解説

かっそうしょくぶつ【褐藻植物】

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

褐藻植物
かっそうしょくぶつ
brown algae
[学]Phaeophyta

植物分類学上の1門、あるいは褐色植物門の1綱(褐藻類)として扱われる藻類。ほとんどが海水中に生活し、世界で約240属、1500種ほどが知られ、日本では、淡水のヘリバウディエラ1種と約400種の海産種が生育する。褐藻植物は、光合成色素としてクロロフィルaとcのほか、フコキサンチンなどの色素をもち、体色は褐色である。葉緑体は4枚の膜で包まれ、三重のチラコイドラメラ(葉緑体の構造単位となる薄い層)をもつ。同化貯蔵物質にはラミナランマンニトール、フィコステロールなどがある。細胞壁の主成分セルロースである。繁殖を行う遊走細胞は洋ナシ型で、体の腹部から前方に羽型の長鞭毛(べんもう)と、後方にむち型の短鞭毛を出す。体はすべて多細胞からなり、高さ数ミリメートルのものからコンブのように20メートル以上になるものまである。
 褐藻植物の成長様式には、体の頂部にある成長点細胞が分裂して体をつくる頂端成長型(アミジグサ類、ホンダワラ類)、成長点細胞が体の縁(へり)に並んで成長する縁辺成長型(この型では体は扁(へん)型となる。ウミウチワ類)、体の先端にたくさんの毛を生じ、これらの毛が成長するとともに互いに絡み合い体をつくる頂毛成長型(ムチモ)、そしてコンブなどのように成長点が体の基部などにある介生(かいせい)成長型などがある。
 生活史の様式からみると、ヒバマタ・ホンダワラ類のように配偶体のみが存在し、世代交代を行わないもの、アミジグサ類のように配偶体と同形同大の、四分胞子嚢(のう)を形成する四分胞子体ができ、これが発芽して配偶体となり、規則正しく世代交代を行うもの(同型世代交代)、配偶体と胞子体とが互いに形態と大きさを異にして世代交代を行うもの(異型世代交代)とに分けられる。異型世代交代を行うものには大形の配偶体に比べて胞子体の小さいもの(ムチモ類)、大形の胞子体に比べて顕微鏡的な大きさの配偶体をもつもの(ワカメ・コンブ類)などがある。褐藻植物の分類には、こうした生活史の様式をはじめ、生殖の方法、体形成様式などが重要な形質であり、13目に分類される。
 コンブ科やホンダワラ科のなかには大形となり、海中林を形成するものが多い。海中林は沿岸海域に生息する魚類の生息場所、あるいは産卵場所として重要である。また、これら海藻は、大量に採取されて工業的に有用とされるものも多い。糖アルコールの一種であるマンニット(マンニトール)はコンブ科の海藻に多く含まれ、乳糖ほどの甘さがあることから、乳糖の代用や甘味料として用いられる。「味の素」のグルタミン酸はコンブから発見されたものである。北アメリカ西海岸に生育するコンブ目に属するマクロシスチスは、長さ60メートル余にもなる大形海藻で、大形採取船で刈り取り、主としてアルギン酸をつくっている。日本でもアラメ、カジメがアルギン酸原藻として利用されている。アルギン酸は褐藻植物の細胞壁成分で、水溶性の粘性であることを利用して食品添加物、増量剤、乳化剤、培養基などに広く利用されている。[吉崎 誠]

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