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藤浪与兵衛(初代) ふじなみ よへえ

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

藤浪与兵衛(初代) ふじなみ-よへえ

1829-1906 幕末-明治時代の演劇・舞踊の小道具方。
文政12年10月28日生まれ。江戸市村座の茶番をへて,舞台用小道具の収集と貸し出しをはじめた。維新後,小道具商として独立,東京の各座の小道具を一手にひきうけた。明治39年10月14日死去。78歳。武蔵(むさし)埼玉郡出身。本姓は石塚。

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朝日日本歴史人物事典の解説

藤浪与兵衛(初代)

没年:明治39.10.14(1906)
生年:文政12.10.28(1829.11.24)
歌舞伎小道具業の創立者。武蔵国埼玉郡千疋村(越谷市)の農家石塚勇次郎の3男。嘉永6(1853)年25歳のとき江戸へ出て,浅草猿若町の市村座へ茶番として入る。次いで貸座布団の株を買って商いをし,明治5(1872)年に9代目市川団十郎らの後援を得て小道具業を創始した。甲冑,刀剣,調度品などを収集し,製作に従う職人たちを雇い入れて,新作の活歴物,散切物や演劇改良運動の勃興にもよく対応し,18年には東京の各座へ小道具を一手に提供するようになる。20年の天覧歌舞伎,新しく興った壮士芝居,新派劇,歌劇,新劇へも小道具を賃貸した。代々与兵衛を名乗り,昭和期の4代におよぶ。2代目与兵衛は刀剣の製作,糸瓜細工,張り子の手法の応用にすぐれ,今日に伝えられる名品が多い。3代目与兵衛は鎧の製作,仕掛け物の考案にすぐれ,時代考証に努めて,多様化した商業演劇の興隆に即応した。<参考文献>4代目与兵衛『芝居の小道具』

(藤波隆之)

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