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藩版 はんぱん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

藩版
はんぱん

江戸時代,諸藩の藩主や藩校が刊行した木版書。著名なものに紀州藩付家老 (つけがろう) 新宮 (しんぐう) 城主水野忠央 (ただなか) の『丹鶴叢書』があり,幕府昌平坂学問所の官版刊行に刺激されたものである。

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百科事典マイペディアの解説

藩版【はんぱん】

寛政年間(1789年―1801年)以後官版の刊行に刺激され,諸藩が出版した朱子学中心の教科書風の図書。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

藩版
はんぱん

江戸時代の諸藩または藩の学校の出版物。官版の一種であるから、藩の儒者が校訂を加え、印刷、装訂の優れたものが多いが、藩版であることを本に標示していないものは鑑別しがたい。ことに、藩版の版木を用いて、のちに書店が印刷して発行したものは、その書店の出版物と誤りやすい。多数の藩から多種類の図書が出版されたが、その内容は漢籍の翻刻、教科書、藩の編纂(へんさん)物、藩主や藩の儒者の著述などである。1842年(天保13)に幕府は10万石以上の大藩に命じて大部の漢籍を出版させた。この命令に応じて、加賀、出雲(いずも)、高松、津、高田、二本松、忍(おし)、熊本、姫路などの諸藩が1853年(嘉永6)までの間にそれぞれ1、2部ずつ出版した。[福井 保]
『東條信耕著「諸藩蔵版書目筆記」(『解題叢書』所収・1925・広谷国書刊行会) ▽笠井助治著『近世藩校に於ける出版書の研究』(1962・吉川弘文館)』

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図書館情報学用語辞典の解説

藩版

江戸時代に地方各藩の藩主または藩の学校が出資して出版したもの.多くは漢籍で,各藩の藩儒藩士の著作もある.藩版は,後に出版の実務にかかわった出版書店が許可を得て書店名で販売したものや,書店が版木を譲り受けて後印したものが多い.

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