蛇皮線(読み)ジャビセン

精選版 日本国語大辞典 「蛇皮線」の意味・読み・例文・類語

じゃび‐せん【蛇皮線】

  1. 〘 名詞 〙 沖縄の代表的な弦楽器三線(さんしん)の俗称。胴にヘビの皮を張るところからこの名がある。形は三味線に似てやや小さく、非常に小さい撥(ばち)義爪で奏する。中国三弦子(さんげんす)が一四世紀末に伝わったもの。室町末期に日本本土に渡来し、改造されて三味線となる。じゃみせん。じゃひ。
    1. 蛇皮線
      蛇皮線
    2. [初出の実例]「琉球人しやひせんとも曳候て」(出典:上井覚兼日記‐天正三年(1575)三月二九日)

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改訂新版 世界大百科事典 「蛇皮線」の意味・わかりやすい解説

蛇皮線 (じゃびせん)

中国の三弦あるいは沖縄・奄美諸島方面の三線(さんしん)など胴の表裏蛇皮を張った撥弦(はつげん)楽器の俗称である。とくに沖縄・奄美方面の三線の俗称として本土で用いられる。
三線
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事典 日本の地域ブランド・名産品 「蛇皮線」の解説

蛇皮線(サンシン)[祭礼・和楽器]
さんしん

九州・沖縄地方、鹿児島県の地域ブランド。
奄美市で製作されている。一般的に蛇皮線と呼ばれる奄美地方の三味線は、地元ではサンシンと呼ぶ。以前は、胴にニシキヘビの皮を使っていたが、ワシントン条約により現在では合成皮革が使われている。島唄や八月踊りの演奏楽器。沖縄のものより形が小さく、音色高音である。鹿児島県伝統工芸品。

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旺文社日本史事典 三訂版 「蛇皮線」の解説

蛇皮線
じゃびせん

沖縄の弦楽器。三線 (さんしん)
中国元代に始まり,14世紀末沖縄に,さらに室町末期(1558〜69)に堺・博多に伝えられ三味線に変化。胴に蛇の皮を張り,弦は3本,角製のつめで弾く。

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百科事典マイペディア 「蛇皮線」の意味・わかりやすい解説

蛇皮線【じゃびせん】

三弦

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蛇皮線」の意味・わかりやすい解説

蛇皮線
じゃびせん

三線」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の蛇皮線の言及

【三線】より

…沖縄・奄美諸島方面で使われる撥弦楽器(イラスト)。本土の三味線や中国の三弦とほぼ同形で,胴の表裏両面に蛇皮を張るため,本土では蛇皮線(じやびせん)の俗称でよばれている。全長約80cmで三味線よりもやや小型である。…

※「蛇皮線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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