衛青(読み)エイセイ

デジタル大辞泉 「衛青」の意味・読み・例文・類語

えい‐せい〔ヱイ‐〕【衛青】

[?~前106]中国前漢武将あざなは仲卿。おくりなは烈侯。霍去病かくきょへい叔父武帝に重用され、匈奴きょうど討伐に功を立て、大司馬だいしば地位を得た。

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精選版 日本国語大辞典 「衛青」の意味・読み・例文・類語

えい‐せいヱイ‥【衛青】

  1. 中国前漢の武将。字(あざな)は仲卿。諡(おくりな)は烈侯。河東平陽の人。武帝に仕え匈奴(きょうど)征伐多くの功をたて、長平侯に封ぜられる。のち大将軍となり、霍去病(かくきょへい)とともに大司馬の位を受けた。前一〇六年没。

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改訂新版 世界大百科事典 「衛青」の意味・わかりやすい解説

衛青 (えいせい)
Wèi Qīng
生没年:?-前106

中国,前漢武帝時代の将軍。平陽(山西省臨汾県)の人,字は仲卿。平陽侯の妾衛媼(えいおう)の私生児であったが,同母の姉の衛子夫(後の衛皇后)が武帝寵愛をうけると,彼も宮中に仕えて武帝に才能を認められる。前130年(元光5)に車騎将軍となり,以来11年間に7回匈奴を討って輝かしい武勲をたてた。それらの功により前127年(元朔2)には長平侯に封ぜられ,前124年には大将軍,さらには大司馬の官を授けられた。武帝の積極的な対外政策を支えて活躍した功労者で,烈侯の諡(おくりな)をたまわった。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「衛青」の意味・わかりやすい解説

衛青
えいせい
(?―前106)

中国、前漢武帝期の将軍。字(あざな)は仲卿(ちゅうけい)、諡(おくりな)は烈侯。平陽(山西省臨汾(りんふん)県)の人。母は平陽侯の家に仕えた婢(ひ)であり、異父の兄弟姉妹とともに母姓を名のった。姉の子夫(しふ)(のちに衛皇后)が武帝の後宮に入ったため、取り立てられて官途につき、やがて車騎(しゃき)将軍として対匈奴(きょうど)戦に大功をたて、長平侯に封ぜられた。その後も甥(おい)の驃騎(ひょうき)将軍霍去病(かくきょへい)ともども外征に従事し、多くの武勲をあげて大将軍となり、ついで霍去病とともに武官の最高位である大司馬(だいしば)に任ぜられた。衛青の墓は、霍去病のものと並んで、武帝の茂陵(もりょう)の陪葬墓として西安市の西郊に残っている。

尾形 勇]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「衛青」の意味・わかりやすい解説

衛青
えいせい
Wei Qing; Wei Ch`ing

[生]?
[没]元封5(前106)
中国,前漢の武帝時代の武将。字は仲卿。河東平陽 (山西省臨汾県) の人。父の鄭季は平陽侯に仕え,その妾衛媼と通じて青を生んだ。姉の衛子夫は武帝の寵愛を得,やがて皇后となった。元光5 (前 130) 年車騎将軍として匈奴を討伐したのをはじめ,前後7回にわたって遠征し,武勲を立て,長平侯に封じられ,大将軍,大司馬に任じられて勢威を誇り,3子もそれぞれ侯に封じられた。しかし姉の子霍去病 (かくきょへい) の威勢が強くなると青の威力は衰えた。

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百科事典マイペディア 「衛青」の意味・わかりやすい解説

衛青【えいせい】

中国,前漢の武帝の代の武将。衛皇后の弟。低い身分の出身であったが姉とともに取り立てられ,前130年より将軍として匈奴(きょうど)を討つこと7回。大功をあげた。
→関連項目霍去病

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「衛青」の解説

衛青(えいせい)
Wei Qing

?~前106

前漢の武帝のときの武将。河東,平陽(山西省臨汾(りんふん)県)の人。姉は武帝の妃。前129年以来,車騎将軍,大将軍として11年間に匈奴(きょうど)を7度討伐し,甥の霍去病(かくきょへい)とともに輝かしい武勲を立てた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「衛青」の解説

衛 青
えいせい

?〜前106
前漢武帝のときの武将
山西の人。匈奴 (きようど) 討伐に大勝して大将軍となる。ついで甥の霍去病 (かくきよへい) とともに大司馬に任ぜられた。

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