袂・手本(読み)たもと

精選版 日本国語大辞典 「袂・手本」の意味・読み・例文・類語

た‐もと【袂・手本】

〘名〙 (「手(た)本」の意)
① 手の肱(ひじ)から肩までの部分。二の腕。また、手首袖口のあたりとする説もある。
万葉(8C後)一五・三七一一「我が袖は多毛登(タモト)通りて濡れぬとも恋忘貝とらずは行かじ」
着物の、袖口の下の袋のようになった部分。そで。
古今(905‐914)秋上・二四三「秋の野の草のたもとか花すすき、ほにいでてまねく袖とみゆらん〈在原棟梁〉」
③ かたわら。そば。ふもと。
※狂歌・才蔵集(1787)三「夏のよの月をみはしのたもとにてふいたる汗も風にひたたれ」
其面影(1906)〈二葉亭四迷五一此処は橋の袂である」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android