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 そで

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


そで

そでは元来外手 (そで) の意で,横幅のあるもの,たとえば舞台や牛車の入口などの左右の端の部分をさした。和服では,衣服の身頃に対して左右の外側に位置する腕を包む部分をさし,「袖」の字をあてた。

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デジタル大辞泉の解説

しゅう【袖】[漢字項目]

常用漢字] [音]シュウ(シウ)(漢) [訓]そで
〈シュウ〉そで。「袖珍鎧袖(がいしゅう)長袖領袖
〈そで〉「袖裏袖口角袖(かくそで)片袖小袖筒袖長袖半袖

そで【袖】

衣服の身頃(みごろ)について、両腕を覆うもの。和服ではたもとの部分を含めていう。「をたくしあげる」
建造物・工作物などの本体の両わき、または片方にあるもの。門のわきの小さな門、机のわきの引き出しなど。
舞台の左右の端。「で出を待つ」
文書の初め、右端の余白。
鎧(よろい)の付属具。肩からひじの部分を覆い、矢や刀を防ぐもの。
牛車(ぎっしゃ)輿(こし)などで、出入り口の左右の張り出した部分。
[下接語]大袖角袖片袖元禄(げんろく)袖小袖籠手(こて)袖袞竜(こんりょう)の袖七分袖削(そ)ぎ袖誰(た)が袖筒袖壺(つぼ)袖詰め袖鉄砲袖留袖長袖薙(な)ぎ袖名残の袖・花の袖・半袖平袖広袖振袖巻袖丸袖諸(もろ)袖両袖

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百科事典マイペディアの解説

袖【そで】

着物の部分の名称。袖の形には,女物に一般に使われる袂(たもと)袖,新生児の着物や特殊な男物にみられる平(ひら)袖,働き着としての筒袖,捩(もじり)袖,鉄砲袖,子どもや若い女性用の元禄袖,男物の角袖などがあり,女物の袖丈の長いものには中振袖,大振袖などがある。
→関連項目着物

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世界大百科事典 第2版の解説

そで【袖】

衣服の腕を覆う部分の名称。
[洋服の袖]
 スリーブsleeveともいい,半袖,長袖,七分袖など長さはさまざまである。袖がつくまでは,古代ギリシアのイオニア風キトンローマトゥニカのように,貫頭衣に帯を締めて着装すると,肩から腕に垂れる部分が自然に袖を形づくった。中世のコットダルマティカなどのチュニックは身ごろと続けて織られた袖であり,また,手首にかけてぴったりした袖や手首に向かって広がった袖などが現れた。

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大辞林 第三版の解説

そで【袖】

〔「衣手」の意〕
衣服の左右の腕をおおう部分。和服では、袂たもとを含めていう。 「 -が長すぎる」 「 -を翻す」
よろいの付属具の一。肩から肘ひじを護るもの。
本体に対して付属部分。物の左右に突き出た部分。わきの部分。
牛車ぎつしや・輿などの出入り口の左右の張り出した部分。
机のわきの部分。また、そこにある引き出し。
建造物・工作物の両脇の部分。
舞台の左右両端の部分。

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(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


そで

元来、衣手(そで)であり、外手(そで)であるともいう。衣服の身頃(みごろ)の外にあって腕を覆う部分をいい、別に袂(たもと)ともいう。たもとは元来、手元(たもと)からきている。また袖の字は、通す意味の抽(ぬく)からきており、衣の手を通す部分の意、袂の夬(けつ)はひらく意からきており、衣の口のひらいているところの意味とされる。洋装用語ではスリーブである。[石山 彰]

和服の袖の種類

(1)長袖 袂袖ともいい、広袖、筒袖に対し、袖口下を縫い合わせたものをいう。広義には振袖などの長い袖も含まれるが、普通は狭義に、女物の袖丈50センチメートル内外の袖をさす。若い女性用、訪問着などは5~10センチメートル長くする。(2)振袖 大振袖は花嫁用で袖丈は115センチメートル内外。中振袖105センチメートル内外、小振袖85センチメートル内外、未婚女子の正装用。(3)元禄(げんろく)袖 江戸時代初期から用いられた大きい丸みの袖で、明治になってこの名がついた。女性の日常着用は袖丈45センチメートル内外。また女児用のもの。(4)留袖 詰(つめ)袖ともいう。既婚女性は振袖の丈を短くし、脇(わき)あきを詰めたのでこの名がある。その後、帯幅が広くなり、袖付けがつれないように、身八つ口をあけて振りのある袖にしたが、この名称だけが残り、黒地五つ紋付、江戸褄(づま)模様の礼装をさす名称となった。(5)広袖 ひら袖ともいう。袖口は袖丈全部あけた袖。新生児用肌着・長着、半纏(はんてん)、長襦袢(じゅばん)、半襦袢、丹前、夜着などの袖である。女性用襦袢は振り八つ口をあけ、男性用は人形(にんぎょう)(袖付けから下の縫いふさいだ部分)がつく。(6)角(かく)袖 丸みの小さい、または角型の袖。男性用の長着の袖には人形があり、羽織は人形がなく、袖丈全部が身頃につく。防寒用の角袖外套(がいとう)の袖は、袖付けが曲線になっている。(7)筒袖 袖口下がなく、袖下が斜直線になっている。斜直線でなく、緩やかな曲線になっているものを、舟底袖または薙刀(なぎなた)袖という。男児用と男女仕事着用。(8)細袖・鉄砲袖 袖丈が短く細長い形。袖付け止まりに正方形の襠(まち)がつく。手首のところにあきをつくり、こはぜ、ボタンがけにする。仕事着用。(9)巻袖 もじり袖、むきみや袖、かもや袖ともいい、後ろ袖の一部を前袖下に三角に折り上げたもの。仕事着用。(10)半幅袖 袖幅を半幅でつくったもので仕事着用、肌繻袢用。(11)鯉口(こいくち) 袖口を補強のため別布でくるみ、覆輪(ふくりん)をとったもの。労働着用。[岡野和子]

歴史

古墳時代の袖は人物埴輪(はにわ)にみられるような北方系の筒袖であった。これはその後も、庶民の労働着として、引き続き着られている。奈良時代は唐風を取り入れた衣服形態である。儀式用の礼服(らいふく)は大袖ともいい、袖丈全部が袖口あきとなっていて、袖付けの下方が丸くくられている。出仕用の朝服は筒袖で、幅広の奥袖に鰭(はた)袖を縫いたし、裄(ゆき)が非常に長い。平安時代の中期ごろから国風化した装束は、寛裕、長大である。公家(くげ)の女子は晴(はれ)のとき、女房装束の単(ひとえ)、袿(うちき)、打衣(うちぎぬ)、表着(うわぎ)など、いずれも丈長の広袖となった。男子束帯の袍(ほう)の袖も同様である。
 鎌倉時代に勢力を得た武家の服装は活動性が重視され、しだいに格式あるものとなった。狩衣(かりぎぬ)、直垂(ひたたれ)など広袖の袖口には袖括(そでぐくり)がつけられ、必要に応じて、これを絞って用い、大紋には露(つゆ)のみがある。また袖付け止まりや鰭袖の縫い目には補強のため菊綴(きくとじ)がつけられ、のちには装飾化した。室町時代になると、武家の女子は袴(はかま)を略し、小袖に帯をつける着流しの服装となり、筒袖は袂袖に変化した。一方経済力をもつに至った庶民の間にも、筒袖から、薙刀袖、元禄袖、振袖が広まり、桃山時代から江戸初期にかけては、1尺5寸(約57センチメートル)の振袖が未婚の女子に着られた。これはのちにさらに丈長となり、大振袖、中振袖が生まれた。帯との関係で振り八つ口があけられ、脇明(わきあけ)小袖と名づけられ、これに対して既婚者には留袖、脇詰(わきつめ)小袖が用いられた。元禄時代には明治になって元禄袖といわれた丸袖が流行し、さらに後期になると茶碗(ちゃわん)袖や銭丸(ぜにまる)も生まれた。男子には人形がついた角袖、女子は振り八つ口をあけた袖を用いるようになり、現在に至っている。[岡野和子]

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