(読み)エイ

デジタル大辞泉 「裔」の意味・読み・例文・類語

えい【裔】[漢字項目]

[音]エイ(呉)(漢) [訓]すえ
遠い子孫。「後裔神裔苗裔末裔余裔
遠い辺境。「四裔
[補説]原義は、着物のすそ。

えい【×裔】

血筋の末。子孫。
「大納言公時きんときから二十一世の―で」〈魯庵社会百面相

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精選版 日本国語大辞典 「裔」の意味・読み・例文・類語

えい【裔】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 着物のすそ。もすそ。
    1. [初出の実例]「裔 モスソ ヱイ」(出典:易林本節用集(1597))
    2. [その他の文献]〔説文〕
  3. 血筋の末。子孫。後裔。
    1. [初出の実例]「孔子も微子啓が裔ぞ」(出典:史記抄(1477)三)
  4. 木の枝などの先端。末端
    1. [初出の実例]「裔 ハツヱ エイ 古今には栴(ハチス)の裔と読めり」(出典易林本節用集(1597))

はつ‐こ【裔】

  1. 〘 名詞 〙 血すじの末。子孫。末裔(ばつえい・まつえい)。後裔。末孫
    1. [初出の実例]「故に其の(ハツコ)、今紀伊国名草郡・御木麁香(あらか)の二の郷に在り」(出典:古語拾遺(嘉祿本訓)(807))

こはな【裔】

  1. 〘 名詞 〙 血統。後裔(こうえい)。子孫。
    1. [初出の実例]「或いは帝皇之裔(コハナ)、或いは異(あや)しくして天降(あまくた)れり」(出典:日本書紀(720)允恭四年九月(図書寮本訓))

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普及版 字通 「裔」の読み・字形・画数・意味


13画

[字音] エイ
[字訓] すそ・ちすじ・とおい

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
衣+冏(けい)。〔説文〕八上に「衣の裾なり」とし、冏声とするが、声が合わず、冏は台座の形。(商)などと同形。故人衣裳を台座に懸けて、故人の遺徳をしのんだ。衣の裾を流した形。

[訓義]
1. すそ。
2. その故人を祀るもの、血統のもの、ちすじ。
3. 遠い子孫のもの、末裔、とおい。
4. はて、ほとり。

[古辞書の訓]
名義抄〕裔 ウヘモ・ホカ・ホトリ・ハツムマゴ・ハツコ 〔字鏡集〕裔 ソデ・ウヘ・ウヘモ・ハツコ・ハツムコマ(マゴ)・ホカ・ホトリ

[熟語]
裔夷裔裔・裔子裔壌裔孫裔冑・裔土・裔末・裔民裔邑
[下接語]
遺裔・胤裔・遠裔・遐裔・孤裔・後裔・荒裔・支裔・四裔・水裔・冑裔・東裔・蛮裔・苗裔・辺裔・末裔・門裔・幽裔・悠裔・余裔・葉裔・遥裔来裔

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