改訂新版 世界大百科事典 「西村重長」の意味・わかりやすい解説
西村重長 (にしむらしげなが)
生没年:1693?-1756(元禄6?-宝暦6)
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(浅野秀剛)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
…近景が浮き出て見えるところからこの名が生まれたが,逆に遠景がくぼんで見えるところから〈くぼみ絵〉とも呼ばれた。1740年(元文5)の作と推定される奥村政信の《芝居狂言舞台顔見世大浮絵》などが早期の例で,寛保・延享年間(1741‐48)の第1次流行期に政信と西村重長が,また明和~天明年間(1764‐89)の第2次流行期に歌川豊春が多作している。浮世絵風景画の発展に寄与するところが大きかった。…
…たとえば,西洋画の透視遠近法をいち早く取り入れて〈浮絵(うきえ)〉という新しいジャンルを開発したり,画面の比率が極端に縦に長い〈柱絵(はしらえ)〉とか,細判を3図分横につなげて一連とする三幅対物などを考案,流行させている。その弟子の利信(生没年不詳),あるいは西村重長が政信と並行して活躍,ほかに鳥居派様式を形式化させた2代清信,2代清倍の役者絵が一般の支持を集めて多産された。長春は美人立姿の掛幅画にとどまらず,画巻や屛風にこまやかな観察をいきとどかせた風俗描写を展開,人物と衣装,季節の情感を盛る浮世絵肉筆画の良き範例を示した。…
※「西村重長」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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