普及版 字通 「誘」の読み・字形・画数・意味
誘
常用漢字 14画
(異体字)
11画
[字訓] いざなう・さそう・あざむく
[説文解字]
[字形] 形声
声符は秀(しゆう)。秀に(ゆう)の声がある。〔説文〕九上にを正字とし、その重文として誘・および古文をあげている。誘が通用の字。〔玉〕に「相ひめて動かすなり」とあって、誘掖・誘導の意であるが、また巧詐・誘惑の意にも用いる。
[訓義]
1. いざなう、さそう。
2. みちびく、すすめる。
3. あざむく、まどわす、いつわる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕誘 コシラフ・ヲシフ・サソフ・ヤトフ・ススム・ツツシム・アザムク・オコツル・スクフ・ミチビク・ミチビカヌカ・ヤトフ
[熟語]
誘引▶・誘因▶・誘掖▶・誘益▶・誘拐▶・誘誨▶・誘勧▶・誘騎▶・誘脅▶・誘殺▶・誘▶・誘▶・誘進▶・誘然▶・誘致▶・誘衷▶・誘導▶・誘納▶・誘慕▶・誘諭▶・誘喩▶・誘惑▶
[下接語]
慰誘・掖誘・化誘・開誘・誨誘・懐誘・外誘・勧誘・教誘・誑誘・巧誘・招誘・善誘・知誘・挑誘・導誘・敦誘・奔誘・利誘
11画
(異体字)誘
14画
[字訓] いざなう・さそう
[説文解字]
[字形] 象形
(ゆう)に厶(し)を加えた形。厶はおそらく辮髪を垂れている形であろう。卜文の羌(きよう)には、辮髪の象を加えるものがあり、▽の形にかかれている。チベット系にその遺俗がある。〔説文〕九上に「相ひ呼(しゆつこ)するなり。厶に從ひ、に從ふ」と会意に解する。厶を姦邪の義とし、姦邪を以て相誘引する義とするものであろう。重文として誘・(ゆう)および古文を録している。
[訓義]
1. いざなう、いざないよぶ。
2. さそう。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 と同じ。誘と同じ。ミチビク・ススム・ヨシ・コシラフ・コシナニ・イザナフ
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報