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質侶牧(読み)しどろのまき

百科事典マイペディアの解説

質侶牧【しどろのまき】

遠江国にあった古代末期の。現在の静岡県金谷(かなや)町(現・島田市)および島田市の大井川以南の地域に比定される。平安中期頃に公家の大江公資(きんすけ)の私領となっていたが,長暦年間(1037年−1040年)に民部(みんぶ)卿藤長家(ながいえ)が本家職(ほんけしき)を取得した。これに対し,預所職(あずかりどころしき)は公資から嫡子広経(ひろつね),外孫藤原永実(ながざね),その嫡子永範(ながのり)へと伝領された。この間,1112年頃に本家職は永実に売却され,牧は再び上級領主の保護のない私領に戻った。1127年永範は質侶牧を待賢門(たいけんもん)院(鳥羽上皇の中宮)の御願(ごがん)寺として建立された京都円勝寺(現京都市左京区)に寄進,翌年円勝寺領質侶荘として立券(りっけん)された。立券にあたって質侶牧の検注帳が作成され,それによると牧の総面積は1744町余,内訳は田209町余,畠126町余,原210町,山547町,野291町,河原360町となっており,在家数は218。→立券荘号

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世界大百科事典 第2版の解説

しどろのまき【質侶牧】

遠江国蓁原(はいばら)郡(現,静岡県榛原郡金谷町)の牧。同牧ははじめ大江公資の私領で,嫡子広経,外孫藤原永実,その子永範と伝領された。初期の本家は民部卿長家であったが,1128年(大治3)永範の寄進により待賢門院璋子の御願寺円勝寺領となり,立券にあたって牧の四至内検注がおこなわれた。このとき作成の検注目録によると,田209町,畠126町,原210町,山547町,野291町,河原360町,在家218宇。

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