(読み)シャ

デジタル大辞泉 「赭」の意味・読み・例文・類語

しゃ【赭】[漢字項目]

[音]シャ(呉)(漢) [訓]あかつち そお
あかつち。「赭土代赭たいしゃ
赤い。「赭顔
難読真赭まそお

そお〔そほ〕【×赭】

赤色の土。また、その色。上代顔料などに用いた。赭土そおに
「仏造る真―足らずは水溜まる池田朝臣あそが鼻の上を掘れ」〈・三八四一〉

そほ【×赭】

そお(赭)

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精選版 日本国語大辞典 「赭」の意味・読み・例文・類語

そお‐にそほ‥【赭・赭土】

  1. 〘 名詞 〙そお(赭)
    1. [初出の実例]「是に、兄、着犢鼻(たうさきし)て赭(ソホニ)(〈別訓〉そふに)を以て掌(たなうら)に塗り、面に塗りて」(出典日本書紀(720)神代下(兼方本訓))

赭の補助注記

「談・根無草‐前」に「赭(ソボニ)とて赤き土を、手にぬり㒵に塗て勤られしかども」とあるように、近世になるとソボニともよまれるようになった。


そおそほ【赭・朱】

  1. 〘 名詞 〙 色の赤い土。また、その色。顔料や水銀原料として用いられた。朱色。そおに。
    1. [初出の実例]「真金吹く丹生の真曾保(ソホ)の色に出て言はなくのみそ吾が恋ふらくは」(出典:万葉集(8C後)一四・三五六〇)
    2. 「Soho ソホ 赤」(出典:改正増補和英語林集成(1886))

そほ‐に【赭】

  1. 〘 名詞 〙そおに(赭)

そほ【赭・朱】

  1. 〘 名詞 〙そお(赭)

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普及版 字通 「赭」の読み・字形・画数・意味


16画

[字音] シャ
[字訓] あかつち・あか

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(者)(しや)。〔説文〕十下に「赤土なり」とあり、建造物の塗飾に用い、呪的な意味をもつことがあった。〔詩、風、簡兮〕「赫、渥赭(あくしや)の如し」、〔詩、秦風、終南〕「顏、渥丹(あくたん)の如し」は、いずれも祝頌の詩である。

[訓義]
1. あかつち。
2. あかつちのいろ、あか。
3. はだか、はだかいろ、草木のない土山
4. 囚人の衣。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕赭 アカシ/代赭 アカツチ 〔字鏡集〕赭 アカシ・アカム・アカツチ

[語系]
赭tjya、赤thjyakは声義近く、衣の赤いのをthiaという。兵卒の服である。朱・tjioも同系の語。この系統の色相のものには、呪的な意味があるとされた。

[熟語]
赭堊赭衣・赭赭褐赭汗・赭顔赭裾赭紅赭黄赭山赭縄赭徒・赭鞭・赭袍・赭墨・赭面
[下接語]
渥赭・衣赭・汗赭・黥赭・代赭・丹赭・流赭

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