越前竹人形

デジタル大辞泉プラス 「越前竹人形」の解説

越前竹人形〔小説〕

水上勉の小説。越前の竹細工師の妻となった温泉街の娼妓・玉枝の辿る悲劇的運命を描く。1963年刊行。ベストセラーとなり映画化されたほか、テレビドラマや舞台作品にもなった。
②①を原作とした1963年公開の日本映画。監督:吉村公三郎脚色:笠原良三、美術:西岡善信。出演:若尾文子、山下洵一郎、中村玉緒、中村鴈治郎殿山泰司伊達三郎、浜村純ほか。第18回毎日映画コンクール美術賞、女優助演賞(中村玉緒)受賞。
③①を原作としたTBS系列放映による日本の昼帯ドラマ。花王愛の劇場。1973年1~2月放映(全37回)。出演:司葉子、池田秀一ほか。

越前竹人形〔工芸品〕

福井県坂井市を中心に生産される民芸玩具。1950年代、師田保隆・三四郎の兄弟が、竹工芸品製作の際に出る廃材の竹を利用した人形試作開始永平寺雲水や能・歌舞伎などの登場人物題材とする繊細な民芸品に発展した。福井県指定郷土工芸品。

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「越前竹人形」の解説

越前竹人形[竹工]
えちぜんたけにんぎょう

北陸甲信越地方、福井県の地域ブランド。
福井県坂井市及びその周辺地域で生産される竹製人形。厳しい寒さに耐えた良質の真竹孟宗竹は、雪国・福井県越前の特産品である。この良質の竹を利用して古くから籠や花器などがつくられていた。越前竹人形は1952(昭和27)年頃、師田保隆・三四郎の兄弟が、竹の切端を利用して色々な人形を試作したことから始まった。福井県郷土工芸品。2007(平成19)年3月、特許庁の地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5029305号。地域団体商標の権利者は、越前竹人形協同組合。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

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