足掻く(読み)アガク

デジタル大辞泉 「足掻く」の意味・読み・例文・類語

あ‐が・く【▽足×掻く】

[動カ五(四)]
1 手足を振り動かしてもがく。じたばたする。「水面に浮かび上がろうと―・く」
2 活路を見いだそうとして必死になって努力する。あくせくする。「今さら―・いてもしかたがない」
3 馬などが前足で地面をかく。また、そのようにして進む。
「馬は―・いた。(馬車ノ)車輪は廻らぬままで、…石ころの上を引きずり出した」〈伊藤整・馬喰の果て〉
4 いたずらをして暴れ回る。ふざける。
「禿かぶろどもも、―・いたら遣手やりてに告げて𠮟らすぞ」〈浄・博多小女郎〉
[類語](1)もがく・悶える・のた打つ・のた打ち回る・身悶え・転げ回る・七転八倒・じたばたする/(2)やりにくい・しにくい・言いにくい・難しい・小難しい・しち難しい・一筋縄では行かない・なかなかでもない・苦手・気が進まない・ふてぶてしい・困難・至難・度し難い・手ごわい・てこずる・難問・難題・難関・きつい・停頓・行き悩む・言いよどむ・壁にぶつかる・壁に突き当たる・埒らちもない・膠着こうちゃく・にっちもさっちも・もたつく・手間取る・行き詰まる・いたちごっこ・停滞・もたもた・暗礁に乗り上げる・紆余うよ曲折・難渋・曲折・頓挫・しち面倒・しち面倒臭い・煩雑・ややこしい・もがく・面倒・やっかい・苦慮・悪戦苦闘・難行苦行・難航・試行錯誤・苦戦・難物・荊棘けいきょく・あぐねる・デッドロック・窮する・阻害・不自由・ままならぬ・不如意・立ちはだかる・立ち往生・足踏み・多事多難・ぐずつく・もつれる・手が込む・手詰まり・とどこおる・とちる・四苦八苦・暗中模索・逆風・水をさす

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精選版 日本国語大辞典 「足掻く」の意味・読み・例文・類語

あ‐が・く【足掻】

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
  2. ① 馬、牛などが地面を掻くように足を動かす。そのようにして歩き、走り、また、地を踏む。
    1. [初出の実例]「むこ川の水脈(みを)をはやみか赤駒の足何久(あガク)たぎちに濡れにけるかも」(出典:万葉集(8C後)七・一一四一)
    2. 「車をやれといふと心得て、五六町こそあがかせたれ」(出典:平家物語(13C前)八)
  3. ② 手足をじたばたする。また、手足を動かしてもがく。
    1. [初出の実例]「思すやうに、平かにてと、手をあがきて祈り」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲上)
  4. ③ いたずらをしてあばれる。遊びまわる。また、騒ぎ立てる。主として子供のことにいう。
    1. [初出の実例]「早くねせて、とく起し、昼あがかせたが万病円」(出典:浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)上)
  5. ④ 目的に向かってじたばたする。もがき苦しむ。気をもむ。
    1. [初出の実例]「財宝をほしがってあがけば、わざわい恥辱なことが来ぞ」(出典:玉塵抄(1563)一〇)
    2. 「人雇へば銭が出る、それ出すまいとあがいた代に」(出典:浄瑠璃・道成寺現在蛇鱗(1742)二)
  6. ⑤ まめに動いて一所懸命に励む。また、気をもんで働く。あくせくする。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「次第次第に貯蓄(たくはへ)の手薄になる所から足掻(あが)き出したが」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
  7. ⑥ 口をきく、隠語などを使うことをいう、人形浄瑠璃社会の隠語。
    1. [初出の実例]「古るけれど折にはせんぼうもあがき」(出典:洒落本・浪花色八卦(1757)桔梗卦)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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